2017年5月12日金曜日

気になる音楽メモ 3月・4月編


Especiaの解散とか春のおかげとか、いろいろと理由付けてサボった3月もまとめて気ままに振り返りながら3月・4月の新譜をああだこうだ言うやつです。




Shobaleader one / 『Elektrac』







Squarepusher率いる覆面バンド、Shobaleader oneのデビューアルバム『Elektrac』。
ざっくり言うと、発表済みのSquarepusherの楽曲を生音で再現するバンド。Shobaleader oneとしてのライブテイクをそのまま1stアルバムとしており、歓声や拍手もそのまま収録された臨場感と迫力が伝わるアルバムだ。
硬質でエッジの効いたエレクトロが中心だけど、生音メインのジャズ・フュージョンなアルバムを発表したこともあるSquarepusher。このアルバムではそんな過去の楽曲群をオシャレなフュージョン寄りの音にアレンジしたかと思えば、速弾きベース、ドカスカ叩き散らす人力ドラムンベースなどテクニカルな演奏で突然畳み掛けるようにハードな展開になることも。あえて音楽ジャンルで例えるならハードフュージョン…とでも言おうか。バンドサウンドに馴染みがあるなら、特にSquarepusherの原曲を知らない人も問題なく楽しめるアルバムではないかと。むしろ原曲という先入観がない分純粋にアルバムを楽しめるかも。
ちなみに上でデビュー作とは書いたものの、ベースのSquarepusherをはじめ腕の立つプレイヤーが集うバカテク精鋭集団とのことなので演奏はピカイチ。もしひとつ物申すとすればジャケがダサい。それ以外は最高。







Tuxedo / 『TuxedoⅡ』






Mayer HawthorneとJake OneによるユニットTuxedo、2枚目のアルバム『TuxedoⅡ』。
”お?Tuxedoってこんなアゲてく感じでしたっけ?悪くないけど。むしろいいけど?”というのが一聴してみた感想だった。
前作同様70~80年代のディスコ・エレクトロファンク感はそのままに、軽快で陽気なフロア対応型アルバムといった感じ。前作のモダンでダンディな作風から考えると大分砕けた印象を受けた。先行公開されてた「Fax with the tax」なんかは顕著で、ハンドクラップやシンガロングができそうなポイントが分かりやすく仕込んである。しかしフロア対応型とはいえそこはTuxedo、品が損なわれない程度に盛り上がるポイントを押さえたちょうどいい曲が多いかな、と。パーティにはおあつらえ向きのディスコファンクアルバム。







電気グルーヴ / 『TROPICAL LOVE』


電気グルーヴ アルバム「TROPICAL LOVE」

 

電気グルーヴ13枚目のアルバム『TROPICAL LOVE』。
諸々説明不要な感じだけど、ふざけたことしかしてないのにキッチリかっこいい電グル節。全体的に南国の解放感みたいなものを感じるのはタイトルに引っ張られているからなのだろうか。いつもよりゆるい気がする。トラックリストには表示がないのだけどKenKen、夏木マリ、トミタ栞など参加でゲスト陣も豪華。
「人間大統領」MVがAC部が描く映像を実写化したみたいな出来でヤバい。画質の荒さも。こういうことをどメジャーでやって受け入れられてるところもやっぱり凄い。






女王蜂 / 『Q』




2年ぶりに発表された女王蜂5枚目のアルバム『Q』。
妖艶、繊細でいて攻撃的、国籍性別一切不明という独特の存在感を放つ女王蜂の新譜。前作『奇麗』は重めの病んでる系歌詞にキャッチーな4つ打ちロック歌謡といった感じだったが、今回はそれまでの作風も踏襲しつつより軽快でダンサブルな方向性に舵を切った。実際先行公開された「DANCE DANCE DANCE」をはじめ、”DANCE”や”踊り”というワードが要所要所で登場している。
アルバム序盤では独特の毒っ気や妖しさは薄まったような気がしたものの、終盤では「Q」を初めとしたアルバムのダークサイドを担う病み曲が並ぶので従来の女王蜂らしさも決して消えてはいない。全9曲というアルバムにしてはコンパクトな内容でありながらそれを感じさせない濃厚な38分間。満腹。






Soul Wax / 『From Deewee』




ベルギーのダンスロックバンドSoul Wax、12年ぶりのアルバム『From Deewee』。
2 Many DJsの人たちが元々やってたバンド。ぶっちゃけDJとしての活動しか知らかなったので久しぶりのアルバムと言われてもピンとこなかったのだけど、ジャケに惹かれて聴いてみたとても良かった。制作期間激短の一発録りらしい。
アルバムは全体的に緩急が少なく淡々としていて、ストイックなエレクトロニカのようなペースで進む。歌モノよりインストが多く、曲ごとにバンドと打ち込みの要素の配分は変わるものの、「Missing Wires」、「Is It Always Binary」などドラムが目立つ曲が多い。ダンスロックというよりバンド×エレクトロニカという感じ。
全編BPMは100~120前後と、大よそ同じペースで曲間を空けず地続きで進む為、どこで次の曲に突入しているのか分からなくなる程シームレス。気付くとアルバム2周目に突入していることもしばしば。程よく乗れていつ聴いても邪魔にならないテンションなので日常の様々なシーンにフィットするアルバムだと思う。






谷本早也歌 / 『箱の中の少女』




谷本早也歌、初のオリジナルミニアルバム『箱の中の少女』。
…と、書いては見たものの、この人のことを全く知らなかったので諸々調べるところからはじめてみた。2015年に1stアルバム『まほうのおんがく』でCDデビュー。作詞・作曲・編曲、ボーカルまでほぼ全てをこなすDTM女子とのこと。前作は8bitなピコピコサウンドだったらしい。
このアルバムはというと、ジャケットから受ける印象通りガーリーで可愛らしい作風。カラフルで時々コミカルな8bit感も随所に見られる暖かいエレクトロポップ。NHKみんなのうたで流れてきても違和感ないであろう、童謡に出てくる優しい少女のような表題曲「箱の中の少女」をはじめとした歌モノから、上に貼った「PALPITO」のようなで神秘的でクリア質感のインストまで丁寧に作られているな、という印象を受けた。暖かみのあるピコピコサウンドとキュートで無垢な歌声に終始なごみっぱなしの25分間。










中小企業 / 『NESS』


2人組のヒップホップユニット、中小企業の2枚目のアルバム『NESS』。
この人たちの事をよく知らないのだけど、ドープで浮遊感あるトラックに、ラッパー特有の押しとクセの強さもありながら程よくゆるいフローのラップが耳心地良い。ふわふわチルい。元ネタが全く分からないけどサンプリングが多用されている。個人的にアートワークも好み(オフィシャルサイトもカラフルで洒落てる)。10曲入って1200円ですってよ奥さん。破格かよ~




中田裕二 / 『thickness』


全くノーマークだったんですけどラジオから流れてきた「Deeper」が良さげだったのでアルバムを。
古めかしさも感じるロック・AOR・ファンク・ソウル・シティポップ・カントリーなど様々なジャンルを貪欲に織り込んだオルタナティブなアルバムだった。椿屋四重奏時代から艶っぽいと評されていたボーカルも健在で、先にも出てきたリード曲「Deeper」はムーディなサックスと艶やかなボーカルが絡む煙たいファンク~ソウル風味で、ねっとりした歌い方が特に生きている。毎曲変わる味付けで聴く者を飽きさせないギターロックアルバムです。




以上、3月・4月よく聴いたもの・気になる新譜でした。
 

2017年4月9日日曜日

Especia SPICE Tour -Viva Final- に行ってきた


3/26、ついに迎えてしまったEspeciaラストライブ。現体制では最大キャパとなる新宿BLAZEにて。
桜が咲いてもおかしくないこの時期に息が白くなるほどの寒さ、そして降りしきる雨。思えば去年南堀江ビレボアでの卒業公演も、卒業を発表した新木場でのツアーファイナルも極寒でライブ後は雪が降っていた。ぺシスト・ペシスタによる涙雨再び。

解散発表後のライブでは何故か定番となっていた開演前のSMAPを聴くのもこれが最後。「Let it be」や「Battery」なんかが流れていた。最後は必ず「オレンジ」で終わる新旧織り交ぜたプレイリスト。暗転と共にバンドメンバーがステージに現れると、とうとうラストライブの幕が開いた。




セットリスト

 1. Intro(GUSTO)
 2. アビス 悠香
 3. No1 Sweeper 悠香
 4. ナイトライダー 絵莉加
 5. Danger 悠香
 6. オレンジ・ファストレーン 絵莉加
 7. アバンチュールは銀色に 悠香
MC
 8. Saga 悠香
 9. West Philly 悠香
10. Affair Mia
11. Nothing 悠香
12. 雨のパーラー 悠香
13. Sunshower 絵莉加
14. Mistake 悠香
15. 海辺のサティ 悠香
16. FOOLISH 絵莉加
MC
17. Ternary 悠香
18. YA・ME・TE! 絵莉加・悠香・Mia

アンコール
19. Aviator 絵莉加
20. Boogie Aroma Mia
21. きらめきシーサイド 悠香

ダブルアンコール(バンドなし)
MC
22. くるかな 悠香
23. ミッドナイトConfusion (Pureness Waterman Edit) 絵莉加
24. No1 Sweeper  絵莉加
25. No1 Sweeper Mia
26. No1 Sweeper extended 悠香

エンドロール




味園のボリュームを上回る曲数、ライブでの定番曲や各アルバムからバランスの良い選曲で計26曲。悠香ちゃんだけに偏り過ぎないメインボーカルで、バンドでもオケでも、Especiaの活動の歴史を総括したような内容でした。ただベストアルバム『WIZARD』に収録されていた新曲をほぼ披露せずに終わってしまったことが悔やまれる。

暗転後に登場したバンドの面々が最初に奏でるのはアルバム『GUSTO』の「Intro」。この曲をはじめに今後聴く曲が全て最後だとは不思議と思えず、いつもと同じようにライブははじまった。
メンバーは登場と共にステージの中央で向かい合う。アカペラのフォーメ―ションだ。と、悟った次の瞬間ではじまったのは現体制で披露されることがなかった「アビス」のCメロ。息遣いも聞こえそうな静かな空間で重なる3人の声だけ聞こえる空間。ステージにセットされたヤシの木も一役買い、「アビス」の世界観のような美しさを感じた。
一呼吸おいてバンドの演奏がはじまる。1章から多分本人たちの思い入れも、人気も高く、5人の印象が強いこの曲をラストライブでやっと現体制ver.で更新してくれた。いろんな意味を持ちすぎてしまっていたこの曲を最初に持ってきたことで良い意味で重くない状態で楽しめたぺシストも多かったのではないかな。ぺシストによるイントロのシンガロングも最後で、久しぶりで、懐かしくて、個々の思いが絡み合った大合唱。ライブをはじめとしたEspeciaの記憶が走馬灯のように蘇り私はここで早くも泣いた。できることならこのまま青の狭間で溺れていたい。


ここからMCまでは「No1 Sweeper」、「ナイトライダー」「アバンチュールは銀色に」、「Danger」と、シングルべストのような楽曲が踊る。最初にここまで出し切って大丈夫か心配になるくらいの飛ばしっぷり。そんな熱狂の渦の中で一服の清涼剤だったのが「オレンジ・ファストレーン」。『AMARGA』からは唯一セットリストに入ったこの曲はバンドアレンジでの披露は珍しい。落ちサビやアウトロのフェイクを歌う絵莉加ちゃんの表情はとても穏やかで、荒ぶるオタクとの対比はいつも以上のものだった。


MCに入り自己紹介をした後”今日という日を絶対忘れない日にしてみせる!サヨナラは言わない、いつもみんなに伝えたいことはGraciasという言葉です”と語りはじまった曲は「Saga」。”It's hard to say goodbye 声には出さないで”というサビの歌詞にもかかった言葉だった。「Saga」の後もコーラスワークが映える「Nothing」、「雨のパーラー」など聴かせるスロウな曲を前半に、「海辺のサティ」、「Mistake」など後半は定番曲多めで構成させたこのブロック。個人的にはバンドアレンジは多分初めてな「Sunshower」と、やはりMiaちゃんリードで原曲からテンポを落としたヒップホップビートな黒いアレンジの「Affair」がこのブロックのハイライトです。ステージ中央で熱くそして艶やかに歌い上げるするMiaちゃんと、コーラスで絡み合う悠香ちゃん絵莉加ちゃんのハーモニーは素晴らしい。2章のハイライトと言っても過言ではないかもしれない。何度聴いても痺れる。
そしてこの曲に限らずだけど、Miaちゃんは自分の歌割がないパートも口ずさみながらニコニコと笑って体を揺らしていることがよくある。ステージに立つ側が余裕をもって楽しんでいる様子は見ている側も引き込むし、メインで歌っているメンバーの邪魔をせず最大限曲に参加していく姿勢はとても推せる。

MCでは「Ternary」の英語のフレーズ大合唱の練習。英語が苦手らしい絵莉加ちゃんとMiaちゃんいわく”難しかったら感覚で…”とのこと。本編「YA・ME・TE!」はリードボーカル持ち回りで間奏ではバンドメンバーの紹介あり。大いに熱狂の渦を巻き込んだまま本編終了。メンバーはサクッと捌ける。



アンコール、「Aviator」と共にステージに戻り、「Boogie Aroma」は歌詞は英語で曲は原曲のバンドアレンジ。リードはMiaちゃん。この曲ほどリードがコロコロ変わってた曲は他にない。ラストツアーにしてサビでの腕ふりが、絵莉加ちゃんの即興で毎回動きが変わるという新たな展開を見せたこの「Boogie Aroma」。2章のライブで育った曲の1つでしょう。最後は「きらめきシーサイド」。Miaちゃんが誘導されるともなくイントロの背中でカッティングギターダンスを踊っていたことが印象深い。ヤシの木が映える南国感ある3曲でバンド演奏でのアンコールが終了。オタクのボルテージは最高潮だった。南国どころじゃない熱さ。



ダブルアンコールではツアーTシャツを着てメンバーが再び登場。
MCで3人の活動を通しての感想をひとりずつ語った後、最終的にマネージャーでありEspeciaの生みの親である清水さんに向けた清水コールが巻き起こる。PA卓にいた清水さんは遠くて見えなかったけど多分涙ぐんでいた。会場中の声援が自分に向けられ、どうにも処理しきれなかったか、清水コールが収まらない中「くるかな」のオケが流れはじめる。Especiaラストの、本当の終りのはじまりがはじまった。「くるかな」のイントロの誰かを待つ可愛らしい振り付け、「ミッドナイトConfusion (Pureness Waterman Edit)」での絵莉加ちゃんの煽りで動くフロア、会場総動員で声を合わせる”Eyes On Me!”、そして最後に待ち受けていたのは3連続「No1 Sweeper」地獄という名の天国。メンバー3人がひとりずつリードとり、コーラスのポジションも全て違う三者三様の個性が前面にでた「No1 Sweeper」を披露。最後を見届けに来たぺシスト・ペシスタ達を納得させるための置き土産のような感じに見えた。リードを取る各メンバーへのコールやケチャの激しさも一層増す。周りを見渡すと、冷静に見守るオタクもいれば、精一杯盛り上がるオタク、泣くオタク、フロアも悲喜こもごも。
最後の「No1 Sweeper」が終わると、悠香ちゃんが”これからもEspeciaの曲が皆さんの中で生き続けることを願ってます!これからもEspeciaをよろしく”と言い残し、3人はステージを後にした。


その直後再び暗転しステージ後方にスクリーンが現れ、新旧Especiaメンバーをはじめ関わったスタッフやアーティストの名前がクレジットされたエンドロールが映し出されると共に、今までのEspeciaの、おそらく全曲メドレーをスクリュードさせたVaporwaveミックスが流れはじめた。この曲が単純なスクリュードではなく少しノイズ混じりの雑々としたミックスで、全てのプログラムを終えて概念として昇華されていく音のようでとても良かった。約6分ほどあるVaporwaveなエンドロールという最後まで”らしい”演出でEspeciaラストステージが終了した。




メンバー個人の今後としては、絵莉加ちゃんはひとまず引退を明言。次にやりたい事が既にあるらしい。悠香ちゃんとMiaちゃんは今後も歌っていきたいとは語っていたものの、特になにか決まっている訳ではない様子。
そして、4月に入ってすぐメンバー3人個人でツイッターをはじめた。ラストライブから1週間もたたないうちにEspecia活動時より個人での発信が多くなるというあべこべな状況に困惑しつつも、直接コミュニケーションをとることも可能なツールで以前より身近な存在になっているような気さえする。こんなに早く戻ってくると誰が予想しただろう。今後の展開がどうなっていくか全く予想もつかない。

Especiaは実体のあるものとしての活動を終え、概念となった。もうステージ上で歌を聴くことはできないけど、悠香ちゃんが残した言葉を忘れないであろうラストライブの会場にいたぺシスト・ペシスタをはじめ、Especiaを聴く者の中で生き続けていく。ヤシの木を見れば思い出せる。ツイッターもある。この長文駄文ブログもこれから残った楽曲と共にEspecia遺伝子を絶やさない役目を微力でも担うことが出来ればと思う。しばらくは歌うことを望んだ2人のカムバックを待ちながら、事あるごとにヤシの木の絵文字を使っていこうかな。月並みな言葉ではあるけど、メンバーをはじめ関わった全員に幸あれ。



















2017年3月22日水曜日

Especia × LUCKY TAPES 2Man-Live 「Danger」 に行ってきた


LUCKY TAPESとのツーマンライブ「Danger」のことを書いたものの、1/17のEspecia解散発表ですっかり上げ忘れていた事に気づいたので今更ですが…需要なさそうだけど。割とライブの直後の解散発表前に書いてるものをそのまま上げてます。


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晴れ着の新成人が街を行きかう1/9、EspeciaとLUCKY TAPESのツーマンライブ「Danger」に行ってきました。場所は渋谷WWW。昨年リリースしたEspecia新体制初のシングル『Danger』のレコ発イベントです。バンド態勢の朝ではないEspeciaをやっと見ることができました。
500人ほどのキャパであるWWWでストレスなく移動できるほど。レコ初ライブとしては少し寂しい集客と言わざるを得ないかな…。





セットリスト


  1. No1 Sweeper
  2. Aviator
  3. 海辺のサティ
  4. Mistake
MC
  5. Affair
  6. Saga
  7. きらめきシーサイド
  8. Boogie Aroma


LUCKY TAPES後、アンコールでのコラボ

  9. Danger
10. レイニー・ブルース



今回のサポートバンドはいつものHi-Fi Cityではなく、Especiaと初めて関わるであろう面々も参加した新しい顔ぶれです。新年1発目でバンドも入るレコ発イベントということで、セットリストも一層気合が入った選曲です。新体制初披露曲や新アレンジが多く、様々な見どころがあり最後まで刺激的なライブでした。
まず悠香ちゃんをメインボーカルに据えた「No1 Sweeper」…!Especia代表曲堂々復活
の儀。サビの「Turn it up turn it up ~」のコーラス部分はMiaちゃん。完全に勝ちにきました。こんなに鮮烈な登場かつてあったでしょうか。今回のサックス さんはとても躍動感ある演奏をする方で間奏のソロではグイグイ前に出て煽り、それに呼応するフロアをより一層熱狂に包んでいました。

続いて絵莉加ちゃんがメインボーカルの「Aviator」。悠香ちゃんメインボーカルの「海辺のサティ」「Mistake」と人気が高い楽曲群で冒頭を固めてきた。「海辺のサティ」は激
しいダンスをしなくなった新体制にしては振付けが多く、冒頭の肩を揺らす振付を見たEspecia初見と思しき女子から”かわいい!”という声も何度か耳に入ってきた。今の大人っぽいスタイリッシュな方向性の彼女たちに初見でアイドル性を見出してくれる人がいてなぜか嬉しくなる。



新体制ではもちろん、おそらくバンドでも初披露の「Saga」!メインは悠香ちゃん。5人態勢時代の振付を踏襲した新しい振付けがあり以前からのファンは嬉しいこと請け合いです。そして続くのは「きらめきシーサイド」!年末の朝ペシアで同じく『DULCE』収録の「ナイトライダー」が復活したその熱も冷めぬうちに披露された人気曲に高まったぺシストも多かったはず。アルバム『CARTA』のジャケットようなクールで神聖な印象の「Saga」から、きらびやかな南国の海を思わせる「きらめきシーサイド」を並べることで生まれる緩急も心地よく、多幸感も5割増し。
最後は程よくフロアが暖まったまま「Boogie Aroma」へ。この曲も夏のイメージを持つ曲故、じわじわ押し寄せる開放的なグルーヴに乗せられ、揺られつつ新年初ライブは幕を閉じました。
アンコールはLACKY TAPESと一緒に「Danger」と「レイニーブルース」を披露して終演。


以前はどの曲もワンコーラスごとにメインボーカルがコロコロ変わる事が多かったEspeciaですが、新体制後は1曲丸ごとメインボーカルを変えないで歌い切るスタイルになってから、曲の後半特に落ちサビ前後の高音が出し切れず苦しそうに見えることが多いような気がする。しかし朝ペシアをはじめた頃から比べると悠香ちゃん以外がリードをとる曲も増えてきており、誰がどの曲のリードをとるのか分からない状態に徐々になりつつあることが面白い。悠香ちゃんの歌の上手さはやはり頭一つ抜けているけど、2人もグイグイ良くなっているのでレベルアップしていく過程を見守っていきたいです。この先が楽しみ。




2017年3月19日日曜日

Especia SPICE Tour 大阪公演に行ってきた


Especia第2章最初で最後のツアー、SPICE Tour。
今回は3/12の福岡ROOMSを皮切りに4都市4公演行われるツアーの2か所目、3/13大阪。現体制では最初で最後の凱旋ライブをバンドセットで、会場は1章から馴染みがある味園ユニバース…となれば新旧思い入れのあるオタクが集結した熱いライブにならないわけがない。ということでライブを見に大阪まで足を運んだのでした。

味園ユニバースは元々昭和中期からキャバレーとして使われていたホールを現在はライブ会場として使用しているため、建物も内装も昭和レトロなモダンさと高級感漂う独特の雰囲気の会場。前方はソファ席、後方はスタンディングエリアに別れており、私は今回ソファで後方寄りの席でした。味園でEspeciaを見るのは初めてですが、2章でグッと大人っぽくなった彼女たちは味園の雰囲気により馴染んでいたのではないかな。







セットリスト
(タイトル横はリードを取ったメンバー)

1. Intro
2. X・O Mia・絵莉加・悠香
3. Funky Rock 絵莉加
4. Danger 悠香
5. Aviator 絵莉加
6. Rittetnhouse Square 悠香
7. Nothing 悠香
8. 嘘つきなアネラ Mia
9. Mistake 悠香
10. きらめきシーサイド 悠香
11. 海辺のサティ 悠香
MC
12. トワイライト・パームビーチ 悠香
13. FOOLISH 絵莉加
14. ナイトライダー 絵莉加
15. Boogie Aroma Mia
16. アバンチュールは銀色に 悠香
MC
17. Ternary 悠香
18. No1 Sweeper 

アンコール

19. Bayblues 悠香
20. YA・ME・TE! 絵莉加
21. YA・ME・TE! Mia
22. YA・ME・TE! 悠香

ダブルアンコール (バンドなし)

23. ミッドナイトConfusion (Pureness Waterman Edit) 絵莉加
24. No1 Sweeper 



こうしてセットリストを書き出してはじめて気づくボリューム感。計24曲。フルボリュームのバンドセット。一瞬で終わったような感覚だった。時間にして2時間半前後。
今回のツアーから解散だからなのか、明確な理由は不明ですが、Especia3人による1章の振付け解禁が多く見られた。今までぺシストによるコールやケチャなんかのオタクノリは自然と起こることはあっても、Especia側から積極的に1章の振付けやノリを見せることはなかったので、ある程度制限なく自由にでステージに立てていることが伝わってきて良かったです。
『Wizard』のアー写と同じ衣装で現れたメンバーは、悠香ちゃんは髪を後ろに束ね、Miaちゃんは珍しいポニーテール、絵莉加ちゃんアー写と変わりないおろし髪で髪型はシンプルスタイル。


開演時刻も近づきソファ席がひとしきり埋まると、ほぼ定刻通りに客電が落とされ、バンドメンバーが登場。Especia大阪最後のライブがスタートしました。
まずメンバーの出囃子となる1曲目は、アルバム『GUSTO』の「Intro」。2章からのライブは「Savior」のイントロを出囃子替わりに使ったり、この頃は音源未発表のボタニカルで神秘的な雰囲気の新出囃子が使われていたのですが、1章のライブの出囃子としておなじみだったこの曲を最後のツアーで解禁。懐かしく思い入れも強いオタクも多いであろうこの曲の解禁で1章と2章の区別を無くしたようにも感じられる。条件反射で高揚したし良かったのだけど、新出囃子もバンドアレンジで聴いてみたい。あと何度か残されたステージではどちらを使っていくのだろう?

「Intro」が終わるとメンバーが登場…しかしここは味園ユニバース。味園でのライブではお決まりになっていた客席回遊を今回も2曲目の「X.O」でやってくれた。最後の朝ペシアで披露したこの曲ではメンバー1人ずつに歌割りがあり、Mia→絵莉加→悠香と、歌いながら1人ずつ登場するスタイルが現体制としては新しかったのだけど、今回の味園では会場後方の入り口付近から歌いながら登場し会場を練り歩き、メンバーがフロアにいるぺシストと軽く握手して回るという期待を裏切らないはじまり方で幕を開けました。この曲中は終始フロアで丁寧に握手しながら笑顔で歌い切った3人でした。(握手会がなくなった今では貴重な接触現場です笑)

「X.O」を歌い切りステージに戻ると、次は現体制では初披露で絵莉加ちゃんがリードを取る「Funky Rock」。それまでの湿っぽい雰囲気を吹っ飛ばすように歌う絵莉加ちゃん。1章の振付けであったサビでのハンドクラップも迷いなく客席から聞こえてきた。今回この曲を披露したことでデビューEP『DULCE』からの曲は全て現体制verとして復活したことになる。
更に、1分近く続くテクニカルなドラムソロからはじまった「Rittenhouse Square」は悠香ちゃんリードで初披露。ドラムソロで溜めて溜めてイントロがはじまった時に感じた高揚感は他のぺシストも同様に感じていたようで、方々から熱い歓声が上がった。
正直、ブルージーな黒い楽曲ほどMiaちゃんの声で聴きたいと思っていたのだけど、表現力の幅が増した今の悠香ちゃんがメインで歌うこの曲は、より感情が乗り聴く者の心のに迫るものがあるように感じてとても良かった。この後もしばらくMCなしで「Nothing」「嘘つきなアネラ」「Mistake」「きらめきシーサイド」「海辺のサティ」と、ミディアム・スロウ~アップテンポ、新旧バランス良く立て続けに12曲披露。



MCは”SPICE Tourへようこそ!大阪ただいま!”と元気な挨拶からはじまった。初めて立つ味園のステージの感想を求められたMiaちゃんは天井から下がる球体のライトを指して”広い!なんかぶら下がってる!”というストレートな感想で会場を和ませていた笑
悠香ちゃんは”人は忘れてしまう生き物。だからEspeciaが解散したら忘れてしまうと思う。でもヤシの木を見たらEspeciaを思い出してほしい”と涙声で話す一幕も。Miaちゃんの感想でなごんだ雰囲気から急にネガティブな話題に切り替えたので、次の「トワイライトパームビーチ」に繋げるための話題として大筋を用意してきていたのかもしれない。しかし涙は準備してきたものでもなかったはず。解散を控えた最後の大阪という状況に感極まってしまったのか…。



MCの流れでそのまま「トワイライト・パームビーチ」へ。これもリードは悠香ちゃん。MCでの涙を引きずることなくのびのびと歌っていた。曲の最後ではアカペラでサビを披露し、次に続く「FOOLISH」へとなだれ込む。静まる空間で聞こえてくるのは3人の声のみという状況がこんなにも心地いいとは(ぺシストをディスってるわけではない)。その瞬間味園は3人が生むグルーヴで満たされていました。
アカペラで終わる「トワイライト・パームビーチ」は1章でも披露していたことがあった。そして後に続く曲はほぼ必ず「アビス」だったことも忘れられていないはず。現体制ではまだ日の目を見ることのない名曲「アビス」を解散前にこんな形で解禁されたら…。と、心の中で身構えていたぺシストは私だけではなかったと思う。しかし、次の曲は「FOOLISH」。少し残念のようなホッとしたような複雑な気持ちではあったけれど、それを吹き飛ばすくらいの勢いではじまった「FOOLISH」はいつも以上にカッコよく、痺れた。
ナイトライダー」ではサビの”結局やっぱり掛け違えてる”の振付けが復活。いつも悠香ちゃんがリードの「Boogie Aroma」は今回Miaちゃんがリードを取り、サビでの腕振りは途中から変則的なリズムに変えていた。そして「アバンチュールは銀色に」でぺシスト、いやオタクが冒頭の”I wanna hold you tight tonight”を歌いながら前方に大挙しておしかける。それは完全に1章のノリだった。曲が終わると悠香ちゃんがポツリと”懐かしいですね”と言ったことが強く印象に残っている。確かに1年しか経ってないのに何年も前のことのようでした。


MCでは熱くなったオタクを1度席に戻すと、フロアの片隅をみて”ちぃとぶぅが来てるんですよ”と悠香ちゃん。そう。Especiaの元メンバー、三瀬ちひろと三ノ宮ちかが観客としてフロアでライブを鑑賞していたのです。ライブ前から気付いていた人も多かったはず。(お、推しがフロアにいる…)

新曲「Ternary」の”My life is strange That's all we say”というワンフレーズを手を振りながら歌うように促す。一緒に歌うために練習するも”I wanna hold you tight tonight”の方が声が大きいとダメだしをされる。そうした中で初披露された新曲「Ternary」はハッキリ言ってEspeciaらしくない楽曲。アヴリル・ラヴィーン世代には懐かしさを感じるようなポップ~ロック。アルバム『CARTA』でいうところの「Clover」枠。ぺシストの間でも賛否はあるが、練習の甲斐あってか声も手振りもしっかりやっている人が多かった。
本編最後「No1 Sweeper」で再びオタクが前方に集結する。全編悠香ちゃんがリードで歌っていたこの曲は、各パート3人持ち回りでリードをとるように変更されていた。オタクが熱くならない訳がないのです。




アンコールは悠香ちゃんのリードで初披露の「Bayblues」からスタート。余談すぎるのだけど、私は三瀬ちひろ推しだったので三瀬が歌っていたパートを耳にすると今でも時々ステージに立つ彼女の存在を思い出すのだけど、その三瀬がその時客席にいて、彼女が好きだと公言していた「Bayblues」を聞いているという状況は、本人がどう思っていたかはさておき私は勝手に嬉しくなった。
続いて「YA・ME・TE! 」の3連発…! 今回はメンバー3人が1回ずつリードを交代して3回披露。1回目の絵莉加ちゃん。歌いはじめた時からオタクは再びソファ席の前方へなだれ込む。2回目、イントロが再びはじまった時のフロアの熱狂とざわめきはこの日1番だったように思う。加えてMiaちゃんがリードで歌いはじめ、残る2人は1章の振り付けをゆるく踊りはじめた。こんなに大々的にMiaちゃんコールをするペシストの声を聞いたのははじめて。3回目は誰もが分かっていた悠香ちゃん。コールの大きさもオタク乗りの激しさも増し、マネージャー清水さんも楽しそうにリフトされ (ステージ上でなかなか見ることのないメンバーの呆れ顔が印象的)、ついには客席にいた三瀬とちかぶがリフトされステージに上がる形となったが、会場にいるセキュリティスタッフは止めずに2人をステージに上げた。そのまま2人は困惑しながらも現Especiaに混じり、最後は5人で1章の振り付けを踊る。曲が終わった時には5人横並びで最後のポーズをしっかりキメていた。5人の並びはやはり感慨深い。三瀬、三ノ宮両者困惑してはいたけど、自己紹介を軽くしてしばしトークした後、笑顔でステージを去ったので良い思い出になっていると思いたい。そのまま2人に続いて3人もステージを後にしました。



客電がつかない…!ダブルアンコールがありました。
3人はツアーTシャツを着て再びステージに現れた。着こなしが難しそうなTシャツも、メンバーが着ると不思議とオシャレに見える。バンドは現れず、オケでの「ミッドナイトConfusion (Pureness Waterman Edit)」ではフロアのオタクが絵莉加ちゃんの指示で左右に揺れる。最後はもう1度「No1 Sweeper」を歌って終演。最後はバンドとメンバー横一列になり挨拶をして去っていきました。味園でEspecia、噂には聞いていたものの想像以上の熱さでオタクこと私は感無量です。



大阪が終わりツアーは折り返し、名古屋とファイナルの東京を残すのみ。リリイベもあるにせよ解散に向けてのカウントダウンがいよいよ近づいてる感覚。1秒でも多く脳裏に焼き付けておきたい。こんな異空間でEspeciaを見ることももうないと思うとやはり残念ではるものの、最後の大阪凱旋にふさわしい熱いライブになったのではないかな。



最後にMiaちゃんが”ぶら下がってる”とMCで言っていたアートランプ(というのが正しいのか?)を。確かにぶら下がってる。








2017年3月10日金曜日

気になる音楽メモ 2月編


2回目もやる気になりました。2月リリースの新譜で気になるもの、良かったものを。
今月は推しのリリースが集中していた。



ベッド・イン / 『男はアイツだけじゃない』





日本に再びバブルを起こすため結成された地下セクシーアイドルユニット、ベッド・インのメジャー1stシングル『男はアイツだけじゃない』。今ツイてるねノッてるね状態で人気も注目度もうなぎ上りなベッド・インちゃん。推しの内のひとつです。
キャラやビジュアルの強さがフィーチャーされがちだけど、音楽的側面ではそのキャラの強さに負けないバンドマン的なカッコ良さが前面に出たパフォーマンスが鮮烈で、そのギャップで落ちる人も少なくない。今回も”強いナオン”的な歌詞とバンドサウンド+打ち込みというベッド・インらしい”ボディコンロック”。
バンドが映える表題曲「男はアイツだけじゃない」はオケカラでターウーしたくなるデュエットソング。カップリングはBPM170くらいの早いテンポに高音シンセとエレキが絡み合ったトランス歌謡「劇場の恋」。今回はシンプルに音数を絞った乗りやすい曲というのがコンセプトとのこと。確かにライブでの合いの手が容易に想像できる。早くライブで盛大にジュリ扇を振り乱したい。






Perfume / 『TOKYO GIRL』






Perfume23枚目のシングル『TOKYO GIRL』。
ぶっちゃけラジオでの宇宙発オンエアを聴いてイマイチじゃね?っと思っていたのだけど、Perfume史上最高のメリハリと謳われるダンスを見ていただきたい。Perfumeは振りがついて初めて完成形と言っても過言ではない程ダンスが重要ですが、今回は特にその傾向が顕著じゃないかと。現状だとガッツリ踊っている姿は歌番組でしかお目にかかることができないため、MV貼っておきますが…ダンスショットが少なく切り替わりも激しいのでダンスの魅力はさほど伝わってこないのが残念。カップリングは3人のボーカルが全面に出されたさわやかで軽快な歌モノ「宝石の雨」。
余談ですが、自他共に認めるPerfumeオタク私はここ数年Perfumeに対して求めるもののハードルを高く設定しすぎているせいで心の底から新譜を楽しめない・すぐに受け入れられないという何とも拗れた状態になっているのだけど、前ほどではないとしても新譜が出るとそこそこにヘビロテしているので結局Perfumeが好きなんです。今回も例に漏れず。







Thundercat / 『DRUNK』





Flying Lotusが主催のレーベルBrainfeeder所属のベーシストThundercat3枚目のアルバム『DRUNK』。
計24曲収録で大ボリュームかと思いきや、1曲長くて4分程度と比較的短いので飽きることなくトントン進む。奇をてらわず堅実、メロウで耳触り良し。しかし決して単調で面白味がない訳ではなく、R&B、ソウルをベースにジャズ、ヒップホップ、80'sっぽい要素を散らした飽きのこない楽曲群と展開。それに独特のメロウな高音ボーカルが幾層にも重なることで出る、浮遊感とグルーヴのマイナスイオン。耳が癒されながら刺激される感覚…心地よい。
客演はKendrick Lamar、Pharrell、Flying Lotus、Michael Mcdonald、Kenny Loggins、Kamasi Washingtonなど、盟友から大物まで幅広く参加。特にMichael McdonaldとKenny Loggins参加(事件でしょ)の「Show You The Way」は必聴です。






Little Barrie / 『Death Express』






イギリスの3ピースロックバンドLittle Barrie5枚目のアルバム『Death Express』。全世界同時発売が主流の今時珍しい日本先行発売。
前作までを知らないので比べられないのだけど、オールディーズっぽくもあり、ブルージーでソウルフルな黒い要素(少しジミヘンを彷彿とさせる)も感じられ、時としてゴリゴリに攻めるガレージロック要素もあり…ロックというジャンルで一括りにできない個性が光る。方向性としてはとても渋く、ダークで気だるい雰囲気が漂うアルバム。良い意味で今っぽくない。しばらくアルバムを聴いていると特に飲んでもいないのに程よくアルコールを摂取したかのような感覚になる。横揺れ推奨。









蓮沼執太 & U-zhaan /『2 Tone』



音楽家・蓮沼執太とタブラ奏者・u-zhaanによるアルバム『2 Tone』。
u-zhaanはタブラ奏者として参加しているので想像通りの活躍っぷり。蓮沼執太はソロ名義でのポップさはどこへやら。テクノ、インド音楽、アンビエントにタブラやゲスト陣のボーカルが絡む実験的要素の強い作品。アバンギャルドな感じはArto Lindsayのようだと思っていたら実際ゲストで参加していた。



脇田もなり / 『BOYFRIEND』





もはや元Especiaという肩書きで紹介することも野暮な気さえするが、ソロ活動が好調な元Especiaの脇田もなり2枚目のシングル『BOYFRIEND』。
正直なところまだ買ってないのでどうこう言える立場ではないのだけど、表題曲「BOYFRIEND」は結構ベタに80’sなシンセポップ。可愛さ爆発のMVも最高。






HOMESHAKE / 『Fresh Air』

カナダ出身のSSW、Peter SagarによるプロジェクトHOMESHAKEのアルバム『Fresh Air』。
脱力系シティポップ・R&Bとでも言おうか。とにかくゆる~~いグルーヴに包まれた楽曲に加え、ゆらゆらと漂う高音ボーカル。これだけでもゆるゆるなのにこれに加えもわっとしたリバーブがかかって更に脱力。睡魔に襲われている時のような不思議な世界。運転中には聴かない方がいい。



以上、2月でした。

2017年2月22日水曜日

Especia『Hotel Estrella Final』に行ってきた


Especia解散に伴い毎月恒例だった定期朝ライブも今回が最後。ラスト朝ペシア見届けるため早朝の渋谷へ。箱は現体制初めての朝ペシアが行われた会場に戻り、渋谷チェルシーホテルで。前売りチケットなし当日券のみ。チケット代破格の1000円。

久しぶりに渋谷という比較的行き易い立地で最後の朝ペシア、しかもお財布にやさしい価格ということでさすがにいつもより人が多かった。中には現体制のEspeciaを初めて見る人もいたようです。開演前のBGMはSMAP。「Joy」と「オレンジ」が流れていることは分かった。やはり解散にかけているのだろうか…?朝食はひとくちスコーンとジュースとコーヒーが用意されていました。メンバーオリジナルのお手製スコーンらしいです。美味しかった。




セットリスト
太字はメインボーカル


  1. X・O Mia・絵莉加・悠香
  2. Helix 悠香
  3. センシュアルゲーム Mia
  4. 雨のパーラー 悠香 
  5. Savior Mia
  6. Saga 悠香
  7. Sunshower 絵莉加
  8. Sweet Tactics Mia
  9. Mistake 悠香
10. 海辺のサティ(PellyColo Mix)悠香
11. FOOLISH(2016)絵莉加
12. Boogie Aroma(英語ver.)悠香


アンコール

13. No1 Sweeper(Extended ver.)悠香
14. アバンチュールは銀色に 悠香



ひとことで言うと”ベストオブ朝ペシア”なライブでした。
最初の「X.O」から徐々に温度が上がるような選曲で、最終的にフロアから軽いコールやケチャが起こるくらいの熱い空間に仕上がっていました。計算されたセットリスト。セットリストとメインボーカルを並べてみて、2章の初期から考えると絵莉加ちゃんとMiaちゃんの歌割りが目に見えて増えたことが分かる。悠香ちゃん半分、残りの半分は絵莉加ちゃんとMiaちゃんで分け合うような形かな。


まずはライブ冒頭の現体制初披露曲「X・O」!Mia→絵莉加→悠香の順番で1人ずつ歌いながらステージに現れ、各パートでリードをとるという今までになかったスタイル。Miaちゃん独特のねっとりしたコシのあるボーカルと湿っぽい曲調が合っていて新たな一面を見た気がしました。
曲の終盤3人が横並びでステージの後方まで下がった。その瞬間私は”次、Helixだ…!!”と心の中で直観し、次の瞬間「Helix」のオケが流れ始めた。動きが少なく、曲が流れる前から次の曲を予想することは以前より難しくなった現体制。好きな曲がはじまると直観したその数秒の高揚感たるや…。バンドで再現するには難しい曲だとは思いますが1度バンドで聴きたいものです。叶うのでしょうか…。

解散が決まった今聴く「Saga」…。その冷たく神秘的な雰囲気の曲調、サビの”It's hard to say goodbye”という歌詞は今のEspeciaの状況と重ねて聴いてしまうぺシストも多かったのでは。しかしそんなシリアスな空気に満たされた会場を一転させたが次の「Sunshower」。冒頭のピアノが聴こえたその瞬間から長い夜が明け、昼下がりに眩しい光がパーッと差し込んだような朗らかな雰囲気に。3人もイントロから笑顔でフロアに手拍子を煽る。メインで歌うのは絵莉加ちゃん。「Saga」の後がこの曲で良かった。心身共に解放感。

FOOLISH」ではMiaちゃんの声が出ないハプニングや、絵莉加ちゃんが2番の歌い出しを間違えるハプニング(2日前に行われたタワレコ横浜のインストアイベントでもやってた 笑)も。曲中にMiaちゃんを励ますように近づき、肩をとんとんと叩いて精神的にカバーする悠香ちゃんの姿はリーダーとしての余裕と頼もしさを感じて熱い気持ちにさせられた。落ちサビではフェイクもかませるくらいのボーカリストになった絵莉加ちゃん。歌い出しのミスを忘れさせるくらい高揚感をくれました。最後は「Boogie Aroma (英語 ver.)」で本編終了。



アンコールは「No1 Sweeper (Extended ver.)」から開始!オケでパフォーマンスは初めて。5人時代によく聴いていたこの曲のイントロに懐かしさと、1列に並ぶ5人の姿がない事に少し違和感を覚えたが、以前なら手でピストルの形を作ってフロアに向けていあのタイミングでドアを開けてステージに戻ってきた3人の楽しそうな表情を見てグッと今に引き戻された。今の「No1 Sweeper」は踊りが控えめな分前を見て歌うことが多く、なにかを主張するようにフロアに訴えかけているように見えた。”今のEspeciaの「No1 Sweeper」はこうだ!!!”と主張しているというか。思い違いかもしれないけど。それくらい気持ちが入っていてカッコいい。Miaちゃんがサビで歌う”Turn It up turn it up~”も決まってた。




本来ここで終了の予定だったようですが、Miaちゃんが”ciao ciao”といつものようにポルトガル語であいさつして去ろうとしている中流れてきた曲は「アバンチュールは銀色に」!3人も面食らったような顔をしてあわてて歌いはじめました。イントロではお馴染みの”I wanna hold you tight tonight”のオタクによる大合唱もあり、よりステージとフロアが緊密になった気がした。ほぼコーラスが入らない曲なので悠香ちゃん以外の2人があまり絡んでこなかったですが 笑 突然振られて歌ったとは思えない程の出来上がり方でした。



解散発表からしばらく経って和らいできているとはいえ、少なからず感傷的な気持ちを持っていたと思われるペシスト側に対し、いつも以上に堂々とパフォーマンスをする3人を見て喝を入れられたような気にも勝手になりました。良かった。とにかく良かった。

最後となった今回もなお現体制初披露曲があり、リードボーカルとコーラス担当が各曲で変わり、バラードからフロアキラーなアッパーソングまで幅広くバランスの良い選曲。現体制の朝ペシアを一応(寝坊して冒頭少しだけ見逃した回があった…。)全部見てきましたが、久しぶりにMCなしでの構成でバランスの良い選曲で組んできたこと考えると、本人たちとしても朝ペシアの集大成という意味合いがあったのではないかと思います。少しのミスもご愛嬌。新たな試み、実験の場でもあった朝ペシアの最後にふさわしいステージでした。




終演後、朝食の時間。スコーン完食!用意されていた飲み物にはなぜかEspeciaのアー写が巻きつけてある謎の仕様。






2017年2月2日木曜日

気になる音楽メモ 1月編


完全に2月に突入しましたが1月の新作で気になるものを。
気分ではじめてるのでこれ1回きりで終わるかもしれないですが、よろしくどうぞ。


Tycho / 『Epoch』





Scott Hansenによるソロプロジェクトかと思ったら現在はライブでのサポートメンバーがそのまま正式加入してバンド編成で活動してるらしいTycho5枚目のアルバム『Epock』。2011年の『Dive』、2014年の『Awake』に続く3部作の3作目です。”タイコ”と読んでいたけど”ティコ”と読むらしい。
アンビエント~エレクトロニカを行き来するよ幻想的な作風だったと記憶していたけど、完全にバンド編成になったことで時折バンドサウンドが前に出ることがあり、ポストロック要素もだいぶ含むようになった。前作より生音が多い。去年の秋ごろからすでに配信でリリースはされており今年に入ってやっとCD化したとか。超カッコいい





Suchimos / 『THE KIDS』






巷のおしゃれボーイズ&ガールズは確実にチェックしているであろうSuchmos2枚目のアルバム『THE KIDS』。
個人的には一応毎回チェックしつつ自発的にライブ行くほどではないくらいの興味なのですが、前作『THE BAY』が早くて音も派手でだったのと比べると、本作はミドルテンポな曲が増えややメロウな感が増した印象です。攻めの姿勢は崩さずとも余裕が出てきたか。CMの影響でお茶の間にも浸透しつつある「STAY TUNE」や1つ前のEPのリード曲「MINT」も収録。普段音楽聴かない層まで浸透しつつあるだけあって説得力のあるカッコよさです。




NINJAS / 『JAP』





ゆるボーカルニューウェイブ?かな。歌詞に意思とかメッセージ性とかを微塵も感じられないところがとても良い。アルバム通して聴いても「結局なんだったんだ…」という気持ちになる。
ここに書くにあたり色々調べてみたんですが、公式サイトに本人達らしき姿は確認できるもののバイオグラフィのページもなければそれらしい紹介文も出てこなくて素性など諸々不明です。音楽性こそ違うもののビジュアルや匿名性を意識するあたりはヴェイパーウェイヴを彷彿とさせるものがある。謎が多いからこそ何だか惹かれるものがある。



Cloud Nothings / 『Life Without Sound』





アメリカのインディーロックバンドCloud Nothings4枚目のアルバム『Life Without Sound』。
前作同様衝動に任せて疾走する系ローファイパンク・エモ路線は変わらずですが、アルバム幕開けの1曲目がピアノを使ったミドルテンポの曲だったり、持ち味の擦れたボーカルも曲調によって使い分けてたりと、バンドとしての幅を程よく広げて新たな側面を見た感じがしました。ミドルテンポの曲が利いて全体的に少し落ち着いたように感じるものの、油断してると一気に加速していくジェットコースターみたいな感覚。
最新アー写を見ると、なんとなく陰気でいつまで経っても垢抜けないビジュアルはあまり変化なくてなんだか安心。高い声でふにゃふにゃ歌う若いバンドが多い中、喉の負担を考えてなさそうな突っ走った歌い方も好感度テンアゲです。










その他聴いて良かった新作



Arto Lindsay / 『Cuidado Madame』


泣く子も黙るArto Lindsay、13年ぶりの新譜…といいつつそこまで詳しい訳ではないのだけど、私が音楽を聴きはじめてから新譜を出すのは初めてです。ジャンルで言い表すことが1番難しいアーティストかもしれない。ロックとかエレクトロニカとかジャンルを超越した、無機質で複雑でヒリヒリするような…。そこに乗る力の抜けて飄々とした歌声。磨き上げられたArto Lindsayというジャンル。




mouse on the keys / 『Out of Body』


インストポストロックバンドmouse on the keysのEP。流麗なピアノをメインに、洗練された電子音、繊細で時々アグレッシブなドラム。全てが計算されつくした美しいアルバムでした…。無機質な美しさ。





Nathan East / 『Reverence』


いかついジャケですがギャングスタラップの人じゃないです。ジャズ~フュージョンをメインに活動するベテランベーシスト。インストだったり歌ってたり。





G.RINA / 『LIVE & LEARN』


ジャケからして80’sディスコブギーだろうと確信して聴いてみたら、予想外に現代のヒップホップ・R&B+ブギー的なアルバムだった。田我流・土岐麻子・鎮座DOPENESSなど、客演が多く豪華。






BONOBO / 『MIGRATION』


極力無駄をそぎ落とした耽美なエレクトロ・ポストロック。先日公開された「No Reason」のMVは日本の引きこもり(引きこもりって日本だけなの?)がテーマになってるらしく、とても独創的な映像世界なので見てほしい。





蜻蛉 / 『TOKYO MAD CAVE』


Apple Musicで偶然発見した蜻蛉(トンボ)というトラックメイカーの1stアルバム。サックスやドラムなど生音が時々現れるの。えらいストイックでディープなテクノバンドだなーと思ったらソロプロジェクトらしい。クラブジャズとか好きな人にも好まれそう。→ Sound Cloud





ENEMIES / 『VALUEBLES』


耽美で静寂なBONOBOに対して、パキパキしたギターメインで展開されるアグレッシブなポストロック。時々頭上を通り抜けるように聴こえてくる透明感あふれるボーカルが清涼剤。残念ながらラストアルバムらしい。






こんな感じです。さて、今回なぜこんなことをやってみたかというと、


①気になった新作を新作のうちに聴きたい(けどいつも追い切れずに忘れがち)
②いつ発売のどの新譜なのか把握するとともに覚えておきたい
③年のはじめで区切りがいいから


という諸々色んな理由でなんとなくやってみました。

旧譜漁ったり、同じものを何度も聴き続けてしまうな性分故、新作に手を出すのがワンテンポ遅れがちでダラダラしてるとそのまま忘れて何か違う新作で記憶が上書きされてしまうことが多いので…。まあ忘れてる時点でその程度だったのかもしれないですが、食わず嫌いせずに細かものも拾って視野を広げたいなと。そういう狙いがあります。ほぼ自分に向けて書いてる感じなので公開するようなもんでもない気もするんですけど…。


気が向いたら毎月やるかもね。