2019年2月14日木曜日

よく聴いた音楽 2018 9月・10月編


マイペースに更新していきます。去年の9月10月まとめ。




Brandon Coleman / Resistance



Brandon Colemanの2ndアルバムがBrainfeederよりリリース。
新世代LAジャズの注目株的な扱われ方をされていて、Kamashi Washingtonのバンドメンバーであり、Flying LotusをはじめとしたBrainfeeder周りのアーティストのサポートもしまくりの名キーボーディストでもあるのだけど、Brandon Coleman名義の本作は全編に渡るボコーダーボイスが特徴的なブギーファンク。70年代ハービーハンコック直系。流麗なメロウチューン、ミドルテンポから軽快なGファンク、R&Bやジャズの要素まで広く黒いジャンルを取り入れながらファンク・ブギーを貫いている。
踊らせてくれる上に聴かせてくれて、自然とアルバム通して聴き続けられる抜群の楽曲と曲順でフル尺44分。本作以上に”ちょうど良い”が揃ったアルバムを私は知らない。







冨田ラボ / M-P-C "Mentality, Physicality, Computer"




冨田ラボの6thアルバム。
世界的な音楽トレンドも反映させた、冨田恵一流シンプルかつ実験的ポップス。
ジャンルを問わず才能ある新進気鋭のアーティストとのコラボを積極的に行い、意図的に化学反応を狙った前作『SUPERFINE』からの地続きで、今の時代感が反映されたフレッシュなポップアルバム。
1曲目「MPC」をはじめ、「Interlude」「Outroduction」に至る作品の骨組み・柱といってもいい部分でKANDYTOWNのラッパー・ryohuとコラボ。他にも女性ラップデュオ・ChelmicoやジャズバンドWONKのボーカル・Kento NAGATSUKAといったブラックミュージック寄りの若いアーティストが多く参加しているのも特徴的。こういう畑の違う若手の実力派を招いて新しい風を入れながら、自身のポップスの最新型として昇華されているあたりのバランス感覚が素晴らしい。







ED MOTTA / Criterion Of The Senses



ブラジルのシンガー/プロデューサー・Ed Motta(エヂ・モッタと読むらしい)のアルバム。
都会の夜感あふれるアーバンなAOR。ややハスキーで艶やかなシルキーボイスも相まって夜感増し増しです。
彼自身AOR好きなことはもちろん日本のシティポップマニアで、レコードをうん千枚所有するレコードコレクターでもあるらしい。本作にもそのシティポップ的思考がうなづける80年代シティポップ・AOR的アレンジに、同じくカマキリを模したジャケットとして有名なSteely Danの名盤『Katy Lied』からのオマージュと思われるカマキリジャケなど、オリジナリティの中に分かる人には分かる粋な小ネタを仕込む大人の余裕が感じられる。







STUTS /Eutopia



MPCプレーヤー/トラックメーカー・STUTSの2ndアルバム。
心地よい湯加減のメロウなグルーヴ感漂うヒップホップ。
ゲストにラッパーやシンガーを多数招き、鎮座DOPENESSとCampanellaがゲストの「Sticky Step」のようにビート感とラップが印象に残る曲、そしてタイのシンガーソングライター・Phum Viphuritをゲストに招いた「Dream Away」のような生音をふんだんに取り入れたのグル―ヴィな歌モノや、ゲストなしのインストまで振り幅広く収録。
100前後のBPMで少し遅いけど延々踊り続けられそうな、どこを切ってもダンスフロアで誰も置いてきぼりにしない万人に優しいヒップホップアルバムだと思う。『Eutopia』の看板に嘘偽りない理想郷的聴き心地のよさ。







Pray for Triangle Zero / Thaumaturgy



Pray for Triangle Zeroのアルバム。
抽象的なIDM・エクスエペリメンタル。ビートやシンセとマイナー調のピアノ、ノイジーなエレキギターやグリッチノイズなどが絡みながら展開していく混沌とした世界観。不協和音とも違う、「Virtual Signalling」というタイトルも納得の不規則な電子信号ような音楽。








AOTQ / ALONE



丸みのあるミューザックのようなチープな音色のインストエレクトロポップ。
チープとは言ったものの、トラップなど今っぽいアプローチも垣間見える最新型?ミューザック。前作『E-MUZAK』同様、穏やかに流れるようなスムースさが心地よい。決して刺激的ではないけれど、日々の生活に溶け込んで日常に寄り添うBGMとして最適。心持ちを自然と上に誘導してくれるような、押しつけがましくないポジティブミュージック。








NORIKIYO / 馬鹿と鋏と

馬鹿と鋏と


ラッパー・NORIKIYO、8枚目のアルバム。
メッセージ性を読み解きたくなるラップアルバム。…とは言いつつ私も完全にそのメッセージを読み取れているとは思えない。しかしNORIKIYOのラップは聴き取りやすいので歌詞も入ってきやすく、歌詞やアルバムのテーマなどに重点を置かない聴き方をしがちな私でも、その意味を読み込みたくなるようなアルバムだった。
トラックは毎回アルバムごとのテーマに沿って、そのテーマを伝えるのに最適なトラックを選ぶとのこと。曲ごとにトレンドも取り入れながらヒップホップクラシックやアーバンなトラックも混在しており、1枚のアルバムの中でトラックの方向性はガラッと変わる。
個人的に今のヒップホップのトレンドライクな曲(トラップに乗せてオートチューンをかけた声でラップするベースミュージックっぽい曲)が苦手なので、細かくアレンジが変わって同じ調子の曲が続かない構成は聴きやすかった。








テンテンコ / Deep & Moistures 7 ~ Day In Life



テンテンコの自主制作CDRシリーズ第31弾。
ノイジーで硬質なIDM・エレクトロニカ。全編歌唱なしでひたすらストイックな打ち込み。まさしく電子音が暴れ出したかのように牙をむく1曲目の「暴動」や、「地中」から続く4~6の地中三部作(と、私は勝手に呼んでいる)の少しずつ外界から遮断されて埋もれていくような感覚の音の変化が面白かった。
歪んだ変則的な重低音からメカニックな電子信号的高音、キンキンとした金属音っぽい音色まで、徐々に押し寄せてくような電子音の渦。







Elusive / Consonance



LAのキーボーディスト / プロデューサー・ElusiveのEP。
ヒップホップ・ジャズ・エレクトロニカを横断する、いわゆるLAビート。Flying LotusやJ DIllaを彷彿とさせるもたついたビート、うねるようなシンセをはじめとした上モノなどオズミックなグルーヴ感が特徴的な作品。ベースやバスドラより小気味よいスネアドラムが目立つのでやや軽めな印象を受ける。前作のEP『Dissonance』からさらにエレクトロニカ・ジャズ路線に舵を切った作品。








フィロソフィーのダンス / イッツ・マイ・ターン / ライブ・ライフ



フィロソフィーのダンスの両A面シングル。
もはや説明不要な感じもしますが、一貫してファンキーな曲と個性派揃いで歌唱力にも定評がある4人組アイドル。
本作はライブや配信で発表し続けていた新曲のうち、コズミックなブギーファンク「イッツ・マイ・ターン」と、踊りたくなる軽快なファンクチューン「ライヴ・ライフ」2曲を収録。
軸足はドッシリとファンクに置いた上でアイドル歌謡やR&Bなどの要素を曲に取り入れ、放っておくと四散しそうな方向性の違うボーカルとキャラクター(↑MV参照)もそれぞれ住み分けができていてまとまって印象に聴こえる奇跡的なバランス。去年1番聴いた曲かもしれない。




2018年11月24日土曜日

よく聴いた音楽 2018 7月・8月編


もうすっかり年末モードに差し掛かった今、夏ごろを振り返ってます。
意図せずジャズっぽい作品が多くなりました。



Javier Santiago / Phoenix



Phoenix



アメリカはミネソタ州を拠点に活動するジャズピアニスト・Javier Santiagoの2ndアルバム。
コズミックでシリアスな空気感をまとったヒップホップ通過後のニュージャズ…かな。
幼少期からジャズピアノ、高校からは作曲を学び、ジャズピアノで学士号取得。アメリカのコンクールでも賞を取るなど腕前は折り紙つき。レーベル所属前からヒップホップのビート集もいくつかリリースしており、ビートメイクもお手の物。
そんな彼の脈打つようなピアノをはじめとしたバンドは、どうやら即興性も高いパートもあり、テクニカルなプレイヤー達による収録時のグルーヴ感みたいなものも丸ごと収録されている。そこに奥行と浮遊感のあるシンセと時々主張するビートも絡むことでにじみ出る小宇宙的神秘。
作品全体のムードはシリアスだけど、バンドの各パートからはエモーショナルな生きた温度感が感じられるちょっと不思議な音色が心地よいジャズアルバムでした。







R+R=NOW / Collagically Speaking





テラス・マーティン、テイラー・マクファーリンなど、ロバート・グラスパー周りの音楽家が集まって結成されたジャズバンドのデビューアルバム。
R+R=NOWは”Reflect+Respond=NOW”をという意味で、「時代を反映させることはアーティストの責務である」というニーナ・シモンの有名な言葉にインスパイアされたグループ名とのこと。
ロバート・グラスパーが関わるいくつかのプロジェクトやバンドの中でもヒップホップ、R&B/ソウル寄りのアプローチは影を潜めたニュージャズ路線。言うことなしのカッコよさ。






天気予報 / 青空





天気予報のアルバム『青空』…。
ニュースや天気予報、CMなど主にテレビからサンプリングした音をチョップト&スクリュード、ループさせたウェザー系ヴェイパーウェイヴを一貫して上げ続けるアーティスト?天気予報が3月にリリースした最新作。
過去作は上記のようなサンプリングにローファイでキツいループがかけられた、聴き続けたら頭がおかしくなりそうだけど時々欲しくなる”珍味”のような作品が多かったのだけど、本作はこもった感じのローファイでチープな音色などのヴェイパーウェイヴ的雑味(旨味)は共有しつつ、シンセウェイヴやエレクトロニカ色が強くなっている。たぶん権利的にもホワイトです。
天気予報の作品の中では唯一サブスク配信があったりするので、過去作とは一線を画す作品であることが伺えるけど、どういう風の吹き回しなのか。いずれにせよ A E S T H E T I C です。







Daedelus / Taut


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アメリカのビートメイカー・Daedelusの、なんと19枚目のアルバム。
光が瞬きながら浮遊するような、やさしく幻想的なエレクトロニカ。こういうシンセやビートもしっかりあって且つドリーミーなふわふわ感が共存してる作品って意外と少ない。
ノンボーカルのインストものメインで、時々客演でホーンやピアノなど生音が入る曲もあり、アクセント程度の程よい主張で作品の世界に溶け込んでいてバランスが良かった。踊れるビートと重層的な癒しのシンセ。いいとこどり。







M-Swift / Moving with The Changes


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音楽プロデューサー松下昇平によるプロジェクト・M-Swiftのアルバム。
バンド演奏メインの大人なジャズ~アシッドジャズ・ソウル。Incognitoのメインボーカル・Vanessa HaynesやShea Soulなど、UKのミュージシャンを中心としたゲストボーカルに迎え、全編ロンドンで製作されている。個人的にはデビュー当時から定期的に動向を追ってきたNate Jamesと、甘くややハスキーなキャンディーボイスで一際個性が光っていたNatalie Oliveri参加の曲が印象的だった。
歌声の個性がハッキリとしたゲストボーカル、強い曲・弱い曲のバランスと曲順も良く、1時間近くあるアルバムを通して聴いても一本調子にならない。この長さでダレることなく最後まで聴ける作品は貴重です。







さよひめぼう / CRYSTALあいまい





日本のビートメイカー・さよひめぼうのアルバム。
ポストヴェイパーウェイヴ、エレクトロニカ、エクスペリメンタル、ドリルンベース。ダークにユーモラスにファンタジックに目まぐるしく変化していく。ジャケットからも見て取れる鮮烈でギラギラとした極採色なサイバーパンクサウンド。強制的に脳細胞をゴリゴリかき回されるような強烈な世界観で、”さよひめぼう”としか言いようのない世界が広がっている。このハイというかトリップしたような感覚は他では味わえない。新種のドラッグ。






BIM / The Beam




Summit所属、THE OTOGIBANASHI'S / CreativeDrugStoreのラッパー・BIMの初ソロアルバム。
お馴染みの肩の力が抜けたラップスタイルと、グループの時より更にレイドバックしたトラックという、脱力×脱力のずるずるとしたグルーヴ感が心地良い作品。
真夏のうだるような暑さの中、ずるずるに力が抜けて少し地面から足が浮いちゃってるようなアルバム。





The Internet / Hive Mind




LAのバンドThe Internet、4枚目のアルバム。
メロウで渋い、バンドで奏でるR&B。気だるいグルーヴ感は損なわれず、前作『Ego Death』より打ち込み要素が減退してバンドサウンドがより前面に出ているアルバムです。総合的には地味だけどスッキリとしていて音のひとつひとつに無駄がない。全て丁寧に作りこまれた印象。







Dorian Concept / The Nature of Imitation





オーストリアはウィーン出身のキーボーディスト、マルチプレイヤー・Dorian Conceptのアルバム。
エレクトロニカ…と言えばエレクトロニカだけどただ打ち込みでピコピコしてるだけでもなく、プログレっぽくもジャズっぽくもあり、クロスオーバー化が著しくただでさえ一言で言い表せない現代音楽の中でも、この人ほど言語化しにくい音楽性もなかなかないのでは。素人には判別不能の境地です。
そんな複雑な音楽性にも関わらず小難しさを感じないキャッチーなメロディラインが満載。オーケストラ並みの重層的な音色と独特の温~い温度感で、耳が包まれるような優しさも感じる不思議な電子音楽です。ソニマニに続き年末にも来日予定。





ASA MOTO / Playtime EP





Soulwaxのレーベル・DEEWEE所属のOlivier GeertsとGilles Noeによるユニット、ASA MOTOのEP。
終始ミドルテンポでアップダウンの少ない、バレアリックな匂いもするエレクトロニカ。淡々とした無機質さの中にもじんわりとした暖かさを感じさせる中庸な音色は、Soulwaxが去年リリースしたアルバム『From Deewee』にも似たムードを感じさせる。
どうやら謎の多いユニットらしく、”ASA MOTO”という日本語由来っぽいユニット名をはじめ、本人達の周辺情報が全くと言っていいほど出てこなかった。何者なのか。







RHYMESTER / After 6


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RHYMESTERの配信シングル。
4月からはじまった宇多丸さんがメインパーソナリティを務めるラジオ番組・アフター6ジャンクションのテーマ曲。平日毎日のように聴いていた曲がやっと配信リリース。
午後6時、仕事からの解放感を具現化したようなトラックのシンセ使いは何度聴いても気持ちが高揚する。リリックもそんな解放感と番組開始の6時以降楽しんでいこう的なメッセージが。ライムスターのラップは聞き取りやすいので内容も入ってきやすい。







新しい学校のリーダーズ / 狼の詩 




新しい学校のリーダーズとH ZETTRIOのコラボシングル。
H ZETT Mプロデュースでリリースしたアルバム同様のジャズロック歌謡路線。表題曲「狼の詩」、B面「雨夜の接吻」とも阿久悠未発表の詞にH ZETT Mが曲を付けてリーダーズが歌うスタイル。
中森明菜、後期山口百恵的迫力ある低音ボーカルのSUZUKAがリードをとる「狼の詩」は疾走感あふれるピアノロック歌謡、「雨夜の接吻」は少女のあどけなさが残る無垢な歌声が魅力的なMIZYUが歌唱。こちらは昭和っぽい色香がそこはかとなく漂うミディアムジャズ歌謡。
いずれも作詞・作曲・ボーカルとグループの世界観がキレイにはまっていて素晴らしい。






Ciara / Level Up





Ciaraのシングル。
ジューク/フットワーク的なBPM150前後のハイテンポなビート感と奥行きと中毒性があるアレンジがかっこいいR&B・ダンスチューン。
ダンサーとしてのスキル全開のキレたMVや、#Levelupchallengeのハッシュタグを付けたダンスカバー動画の投稿が海外では夏ごろ話題になっていた。今でもSNSで検索すると新規投稿がチラホラ。Ciara自身も振付けにも参加しているらしい。
ありがちなバラード~ミドルテンポな曲よりも、アッパーかつクセのあるビートの曲で、変な振付けでもカッコよく踊りこなすCiaraが私は好きです。





2018年8月2日木曜日

よく聴いた音楽 2018 5月・6月編



Steven Julien / Bloodline





ロンドンを拠点に活動するDJ / ビートメイカー・Steven Julienのミニアルバム。FunkinEvenという名義でも活動しているそう。本作は彼の家族と電子楽器の定番TR808の制作リーダーで昨年亡くなったローランドの創始者・梯郁太郎氏に捧げた作品とのこと。
ジャケの印象から新人ラッパーかな?と思ったら中身は結構ストイックなエレクトロニカ・ハウス。ジャズっぽいシンバル、アシッドハウスっぽいゆがんだシンセなどフックになる音や、エレクトロニックでありなあがらエモーショナルな温度感や浮遊感も持ち合わせた不思議な感触の作品。





SOIL & "PIMP" SESSIONS / Dapper




日本のインストジャズバンド・SOIL & "PIMP" SESSIONSのアルバム。
ジャズをベースにヒップホップ、R&B、エレクトロニカなどの影響も感じる、縦ノリより横ノリのグルーヴを重視した作品。本作では音数が多い攻めの爆音スタイル、ソイルの持ち味でもある”デスジャズ路線”は影を潜めている。それはメンバー脱退と活動休止を経て制作された試行錯誤の結果なのかもしてない。
三浦大知、野田洋次郎など、中には通常ジャズっぽいトラックで歌うことがなさそうなゲストを招いた歌モノもあり、どれもソイルとゲスト双方の個性を生かしあった良コラボだった。
ゲストの多さやデスジャズ封印など、新境地開拓には賛否あるようだけど長年追ってきた熱烈なファンというわけでもない私にとっては、広くブラックミュージックも吸収した踊れるジャズアルバムという感じで純粋に楽しむことができる作品でした。







Kiefer / Happysad





LAを拠点に活動する鍵盤奏者・Kieferのデビューアルバム。
ヒップホップのフィルタを通ったニュージャズ。きらびやかで都会的なローファイヒップホップ。
幼少期よりジャズピアノ、12歳からはヒップホップのビートメイクも学んだその経歴が存分に生きた音楽性。軽快なピアノが美しいのだけど、ジャズというよりビートの重さとローファイなフィルタが強い印象なのでアーバンなローファイヒップホップと言ったほうが近いかもしれない。ノンボーカルで程よく丸みを帯びたローファイな耳触りが心地よかった。めちゃくちゃオシャレ。







Soulwax / Essential



ベルギーのダンスロックバンド・Soulwaxの6thアルバム。
12年ぶりのアルバムリリースから1年。またアルバムが出るなんて誰が思っただろう。
無表情で淡々と打たれるBPM120前後の4つ打ちビートにサイケな上モノが乗ったエレクトロニカ。無心で踊り続けられる系ダンスミュージック。
前作が打ち込みとバンドの間のような音楽性だったのに対し、本作は時々”Essensial”という声が入る以外ほぼノンボーカルでエレクトロニックというかメカニックな音像で、バンド要素はほぼ無い。ラジオ局から依頼を受けて”Essensial”という言葉をテーマに2週間という短い期間で作られた12曲入り。前作で用いた機材は使用していないらしい。






パソコン音楽クラブ / DREAMWALK



関西を拠点に活動するDTMユニット、パソコン音楽クラブのアルバム。初の全国流通盤。
ヴェイパーウェイブを通過したクラブミュージック、シンセポップ…とは書いてみたものの、ハウス、シティポップ、フュージョン等々各曲のクロスオーバーっぷりも凄まじく、ビシッとどのジャンルとも言い表しにくいのだけど、曲の頭でグッとつかまれるキャッチーさとノスタルジックなメロディラインのエモーショナルさ、周波数が合わないラジオのノイズようなローファイな音色、タイトルが示すとおり夢の中を歩いているような虚構の世界が広がっている。パ音ワールド。
サックスが入ったミューザックのような最後の「Beyond」で夢か夢ではないのか分からないまま小奇麗にふわふわとフェードアウトしていく様もまたノスタルジック。






Ric Wilson / BANBA





シカゴの若手ラッパー・Ric Wilsonの2ndEP。
ラップと歌唱を自在に行き来するソウルフルなヒップホップ。打ち込みが基本ではあるもののカジュアルで時々アコースティックな暖みのあるトラック。それに音楽性や人物像は真逆っぽいけどLil Wayneを思わせる特徴的なヘリウムボイスに軽いフロウのラップが乗った、まろやかなグルーヴ感漂う作品。万人が好感を持ちそうな人当たりの良さというか、いい意味でラップ特有のイカツさを感じないところが良い。
ちなみにタイトルの『BANBA』は、1曲目頭のリリックにもある「Black art not bad art」の略。






Kamasi Washington / Heaven and Earth



アメリカのジャズサックス奏者・Kamasi Washingtonの2ndアルバム。
もはや説明不要レベルの新世代ジャズの象徴的アーティストの1人。CD2枚+隠しディスク1枚、トータル3枚3時間強という常軌を逸した尺の2ndアルバムをドロップ。内容はデビュー作『The Epic』に近い感じだけど長さとしてはそれ以上の超大作です。アルバムは『Heaven』と『Earth』に分かれており、1枚目の『Earth』はKamasiから見た外向きの世界、2枚目『Heaven』は彼の内側の世界を表しているそう。
綿密に作り上げられた壮大な世界観ゆえ、正直アルバムの世界を全然理解しきれていないのだけど、組曲になっているわけではないので通しで聴いても単曲で聴いても小難しい事考えずに曲単品で気軽に再生してその世界観の片鱗に浸るという聴き方もアリ。
指捌きが見えそうなサックステク、重厚なアンサンブル、ベース、ピアノ、などアグレッシブに躍動する各楽器の粒立ちの良い音に着目してみるのも楽しい。聴き方楽しみ方も無限大にありそう。





Young Gun Silver Fox / AM Waves

AMウェイヴズ


イギリスのAORデュオ、Young Gun Silver Foxの2ndアルバム。
メロウで爽やかな70年代後期のAOR。1曲目のイントロで既にSteely Danさながらな音楽性全開で制作時期を疑うも紛れもなく今年の作品だった。目立った今風のアレンジもなくそのまま完走。ジャケットが示す通りの夕暮れのサマーブリーズ感。気分は西海岸。






Sen Morimoto / Cannonball!!

How It Feels



京都出身の日本人でシカゴ在住のシンガーソングライター・Sen Morimotoの1stアルバム。
ヒップホップ、ジャズ、ロック、R&Bなどの要素を取り入れた、どのジャンルとも言い難いジャンルレスなオルタナヒップホップ。
ギターやサックス、ドラムをはじめとした生音、エッヂの立った変則ビート、それに素朴でスモーキーなボーカルと、まとまりのなさそうな要素をサラッとまとめ、複雑さや重さを感じさせないソフトな音像に仕上がっている。綿密に練られた新世代ビートミュージック。
幼いころ渡米したため日本語のレパートリーはさほど多くないらしいが、一応日本語混じりのリリックもアリ。トラックに使われた楽器は全て自身の演奏というのも衝撃的。歌も演奏も打ち込みも何でもできちゃう系天才肌。





2018年7月1日日曜日

よく聴いた音楽 2018 3月・4月編





新しい学校のリーダーズ / マエナラワナイ




4人組ダンスパフォーマンスグループ、新しい学校のリーダーズの1stアルバム。
また奇天烈なアイドルが出てきたか。と思われそうな昭和の女学生的ビジュアルと、”踊る、セーラー服と奇行癖。不寛容社会から“個性”と“自由”ではみ出していく。(一部要約)”というコンセプト、アヴァンギャルドな世界観で一見手を出しづらいのだけど、蓋を開けてみたら歌・曲・ダンス良しの精鋭集団だった。
ロック、ジャズ、歌謡をベースに生音でゴリゴリしたトラックは全曲H ZETT Mプロデュース。アルバムは疾走感のある東京事変といった感じの音楽性で全10曲。中盤、ふと我に返るかのようにサックスが印象的なミディアムテンポな「zzz」や刹那的なロック歌謡「透明ガール (H ZETT M edit ver.)」が挟まれるノスタルジックな展開も◎。
リードをとる2人の声質、影がありストレートな歌い方ともに世界観に合っていて、SUZUKAのドスが効いた通る低音、MIZYUの儚げで淡々とした歌もミステリアスな魅力がある。KANONとRINの歌声はソロが少なくまだ判別できていないけど、曲だけの実質アイドルユニットではなくトラックに負けないポテンシャルがあるグループだと思う。今後が楽しみな定点観察アーティスト入りです。






V.A /メガドライブ




昨年末始動したポップミュージックレーベル、Local Visionsの第一弾リリースとして発表されたコンピレーションアルバム。
国内外問わずヴェイパーウェイヴ界のニューカマーから、リスナーであれば言わずと知れた手練れのビートメイカーまで一堂に会した強力コンピ。
ヴェイパーウェイヴを機軸にエレクトロニカ、ニューエイジ、アンビエント、モールソフトなどのマイクロジャンルに加え、ローファイ、スクリュード、酩酊感、ポップにアヴァンギャルドなど音像・音色を取っても多種多様なこのジャンルの多面性が味わえるヴェイパーウェイヴアソートのような作品。
幕開けにふさわしいリゾートポップなFM Skylineの「w e l c o m e ™」、徹底的にニューエイジなbodylineの「song of the sea」など幅広く収録。中でもドリルンベースから転じてじっとりしたビートの激しいジュークに切り替わり、本作の中でも1番メカニックで緊張感があるSAYOHIMEBOUの「ガールズバー自動恋活ロボット」から、飄々としたトラックのワンフレーズループに、実際の気象予報の音源(BGMではなくアナウンスの部分)をサンプリングした天気予報の「沈殿サイクル」2曲を並びで聴いたときの凄まじい緩急が衝撃的だった。地底と大気圏外くらい気圧の差がある。






AQTQ / E-MUZAK




V.A『メガドライヴ』にも参加しており、インターネットを拠点に活動するアーティスト、AQTQのアルバム『E-MUZAK』が『メガドライヴ』と同じくLocal Visionsよりリリース。
ヴェイパーウェイヴを通過したシンセポップ、トラップ、ラウンジミュージック。といったところだけど、Bandcampにある”すべてのインターネット・ユーザーのためのヴァーチャル・ラウンジ・ミューザック。 ”という説明が1番しっくり来る。
空間をマイペースに漂うようにおおらかな曲調で一定のリズムを崩さず、曲間もなくシームレスに次の曲につながるので聴く者のペースを乱さない。日々のネットサーフィンのお供に最適。より快適で上質な時間をもたらしてくれる。
アルバムを1周するとそのまま最初の「air_conditioner」へも違和感なく繋がり、そのまま何周でも聴き続けることができてしまう永久機関的作品でもあるのでアルバムリピート推奨です。可愛らしいアートワークも自身で手掛けているそう。文字通りの”良いMUZAK”。






Tom Misch / Geography





既に各界絶賛。ロンドンを拠点に活動するの若きシンガーソングライターTom Mischのデビューアルバム。
メロウなギターが耳を惹くアコースティックソウル。ファンク、ディスコ、と踊れる要素に加え、ゲストラッパーを迎えてラップを挟み、時々ジャジーに、ポップに…と、派手ではないけどブラックミュージックを中心としたジャンルがまんべんなく散りばめられている洗練された作品。色々とジャンルを押さえていながらゴチャ付いた印象にもならず、軽やかでスムース。ややスモーキーで肩の力が抜けた歌声も嫌味がなくスルスルと耳に入ってくる。
タイトルだけでも抜群な「Disco Yes」、ジャジーなヒップホップビートに、同じくロンドン出身のラッパーLoyle Carnerをゲストに迎えた「Water Baby」など聴きどころ多数。






Knxwledge / Gladwemet




LA拠点で活動中のDJ/ビートメーカー、KnxwledgeのEPがStones Throwからリリース。
NxWorriesのAnderson.Paakじゃない方と言った方が伝わるんでしょうか。Bandcanpからコンスタントに作品をリリースし続けており、その数3ケタ越え。百戦錬磨のヒップホップビート職人。
本作は6曲収録ながらハスキーボイスのラッパーTrafficをゲストに迎えた「Relapse」以外は全て1分前後で終わる短編ビート集といった感じで、90年代風のメロウでレイドバックした酩酊感あるトラックがトータル10分程度収録されたコンパクトな作品。







Bishop Nehru / Elevators: Act I & II

Elevators: Act I & II


ニューヨーク出身の若手ラッパー、Bishop Nehruの1stアルバム。
「Act I: Ascension」からはじまるアルバム前半はKAYTRANADAが、「Act II: Free Falling」はじまる後半はMF DOOMがそれぞれプロデュース。エレベーターになぞらえた2部構成のアルバム。MF DOOMプロデュースのAct Ⅱのほうがややクラシックで生音多めだけど前半後半さほど曲調は変わらないように感じた。
若手でありながらトラップや三連譜、オートチューンなど流行の尻を追いかけ過ぎず、80~90年代のヒップホップを意識した太いビート感と時々ジャジーでソウルフルな曲をサンプリング(だと思う)したトラックがド渋い。流行のヒップホップのトラックが少し苦手な私にはドンズバだった。





Kilchhofer / The Book Room

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スイスのエクスペリメンタルプロデューサー、Kilchhoferのアルバム。
アマゾンの奥地のような土臭い音 meets 電子音。エクスぺリメンタル、ミニマルミュージック。マリンバ、コンガ、マラカスなどボタニカルというより土着的な生音と、幾何学的なシンセの不思議な絡み合い。キックが入らないアンビエントやドローン寄りの曲もあり、比較的アップダウンが少ないのでBGMとしてエンドレスリピート。







telepath & Agia / Unison






telepath & Agiaのアルバム『Unison』。
テレパシー能力者、仮想夢プラザ、2814など数多あるソロ、コラボユニット名義でネットを中心に活動しているヴェイパーウェイヴ史上最重要人物の1人、telepathが謎の(架空の?)人物Agiaと共作したアルバム3作目。アーバンで少し陽気なシーサイド・ドリーム・ポップとでも呼びたくなる80年代、オメガトライブ感。
眠気を誘うドローン、展開の少ないエクスペリメンタル、アンビエントなど抽象的でミステリアスな作品が多いtelepathの作品の中では聴きやすい部類に入る作品です。







Lay-Far / Never Good Enough for You (Feat. Stee Downes) 

NEVER GOOD ENOUGH FOR YOU



ロシアのDJ / プロデューサー、Lay-FarのEP。
ソウルやファンクなどブラックミュージックからの影響も感じられるハウス。軽快なチャカチャカしたパーカスとエレピが美しい。ゲストボーカルは少しハスキーな低音ボイスが特徴的なアイルランドのシンガーStee Downes。インストとリミックスも3曲収録。カップリングの「Blow My Mind」もほぼインストのハウス。





2018年5月7日月曜日

よく聴いた音楽 2018 1月・2月編




青い果実 / Aokaji

AOKAJI



ラッパーのMETEOR、ラッパー・トラックメーカーのKYN、SSWのbutaji、普段は個々で活動している3人によるヒップホップユニット、青い果実のデビューアルバム。何故か謎の覆面集団3人組という設定。
METEORの太い声とゆるいフロウのラップ、butajiのスモーキーでソウルフルな歌、そしてKYNはラップ・歌とトラックメイクを担当するマルチプレイヤーっぷり。凸凹トリオ。
アーバン・シティで洗練されたトラックに乗る、METEORの良い意味で野暮ったい感じのラップと、butajiの柔かで高音の伸びるボーカルのバランスもいい。ベースこそヒップホップでラップがメインだけど曲によっては結構ポップなので、ラップが苦手な人も聴きやすいアルバムだと思う。






テンテンコ / きけんなあなた

きけんなあなた


テンテンコの去年末配信リリースされていたEP『きけんなあなた』がCDでリリース。
ポップでありながらエレクトロニカ・ニューウェーブ・80年代歌謡など、ひとことで片づけられないクロスオーバーな音楽性。
サブカル殺しの一手ともいえる坂本慎太郎プロデュース曲「なんとなくあぶない」は気の抜けたスカスカ・ゆらゆら感が坂本慎太郎節。テンコさんの鼻にかかった癖のある歌声が乗っかるとまさしく”なんとなくあぶない”感じが出ていた。
個人的にはEspeciaにも多く楽曲提供をしていたPellycolo作曲のドリームポップ歌謡「夜間飛行」がお気に入りです。






Justin Timberlake / Man of the woods





Justin Timberlake、4枚目のアルバム『Man of the woods』。
ポップスという軸を保ちながらアルバム毎にテイストが変わるタイプの人。プロデューサーはお馴染みNeptunesとTimbaland。リリース前に公開されたアイリッシュ感強めなティザーで既に前作『The 20/20 Experience』のようなフォーマルなカッコつけたアルバムではない雰囲気が漂っていたけど、本作は”等身大の姿”がテーマらしい。
歪んだシンセを投入した攻めのリード曲「Filthy」こそアルバム全体からすると少し毛色が違うものの、ビートは打ち込みメイン、上モノはアコースティックな楽器をふんだんに取り入れた”森の男”というタイトルも納得のオーガニック・カントリー感溢れるダンサブルなポップス。私の推し曲は「Wave」と「Midnight Summer Jam」。






Thundercat / DRANK


DRANK [帯解説] (BRC568)


Thundercatが去年リリースしたアルバム『DRUNK』のチョップド・スクリュードリミックス盤『DRANK』(日本語読みはドレ~ンクが正しいらしい)。
私はチョップド・スクリュードと聞くとやはりVaporwaveのような出来を想像してしまうのだけど、公式リミックスなだけあってチョップド・スクリュードといってもキレイにまとまったリミックス盤だった。極端にピッチを上げたり下げたりした不安定なミックスというより、適度にスローダウンさせている感じです。曲順も再構築。
元々が良いので悪くなりようもないのだけどより角が取れてよりマイルドな聴き心地になった印象です。ほろ酔い気分。






Future Beat Alliance / Personal Data Collected: Pt. 1

No Return


デトロイトテクノの第一人者、Future Beat Allianceのアルバム。
ノンボーカルのスペーシーなテクノ・IDM。色々調べた結果、作品の詳細らしきものが全くと言っていいほど出てこないのだけど、おそらくキャリアを総括したベストアルバム。Pt.2と3もリリースされている。
ど頭の「Soundscape 49」の浮遊感、「FBA Theme」の無機質な音像や揺らぐシンセなど、全体に漂う壮大で神秘的な世界観はさながら宇宙空間。その深遠さにうっとりしつつ、目を瞑ってコズミックなサウンドスケープに身をゆだねたい。





GAGLE / VANTA BLACK

Vanta Black [国内盤CD] (JSPCDK1038)


仙台を拠点として活動するヒップホップユニットGAGLEのアルバム。
VANTA BLACKとは”世界で1番黒い人口物質”のことらしい。ファンキーとかブラックミュージック的な血の通った黒ではなく人工的な漆黒。本作の音色、音像など全体から受ける印象もそんな雰囲気です。
前作までのような生音を多く取り入れたジャジーでクラシックなヒップホップの匂いも感じるものの、打ち込みのビートやシンセが強い曲が増えたことで前作よりエレクトロニックで無機質な印象のアルバム。攻め立てるような早口で、矢継ぎ早に繰り出されるHUNGERの人間っぽいラップとの対比もおもしろい。
エキゾチックなトラックに挑発的な3MCのラップが乗る「和背負い feat. KGE THE SHADOWMEN & 鎮座DOPENESS」、漆黒の化学物質”VANTA BLACK”色が濃く出てる「?!!Chaos!!?」、前作までのGAGLEらしい「Always」など、違和感なく”らしさ”と新境地が共存していた。






haircuts for men / lftb v1




haircuts for menの『lftb v1』。ネット音楽。
lftbとはつまりLo-fi type beats。一応Vaporwave畑の人だけど、Lo-fiな音色のヒップホップ・エクスペリメンタルな作品がメインなビートメイカー。
本作はLo-fiヒップホップ色が強くどの曲にもメランコリックでミステリアスな魅力がある。蓄音機から再生されているようなノイズ交じりで柔かな音色。イヤホンよりスピーカー推奨。






Palm / Rock Island




ニューヨーク拠点で活動するマスロックバンド、Palmの1stアルバム。
マスロックの中でも特に複雑な変拍子を多様した奇妙な音楽性のバンド。同じパターンを繰り返しながら変化するミニマルミュージック的要素、ニューウェイヴ、サイケ、プログレ、時々エレクトリック…と、細かいジャンルをグイグイ飲み込んでたどり着いた不思議な音楽。ほぼ全曲に入っているトロピカルな速弾きスティースパン的な?間の抜けた音も謎の中毒性。
あれこれこねくり回しているようで、実は緻密に計算されていてギリギリ噛みあっている様がスリリングで美しい。アルバムを聴き終えたの”なんじゃこれ感”がクセになる。危険。






TUXEDO with ZAPP / SHY


TUXEDO with ZAPP / SHY "7inch"


Tuxedo with Zappの7"シングル。80’sディスコ・ブギーのレジェンド的存在であるバンド、ZappとTuxedoの新旧ディスコ・ブギーコラボ。
Zappのボーカル故・ロジャーのボーカル枠にそのままTuxedoが入ったみたいな形で、Tuxedoらしく、トークボックスが入る辺りはZappらしくもある。期待を裏切らないブギーでモダンなディスコチューン。





Black Eyed Peas / Street Livin'

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紅一点のファーギーが抜けて?再びトリオになったBlack Eyed Peasのシングル。
ジャジーで太いビートが特徴的な煙たいトラックに、銃や人種差別などの社会問題をテーマにしたシリアスなリリックと、なかなかヘビーな曲。ファーギー加入後15年近い間続いたポップな路線からのヒップホップ回帰。どうやらアルバムもこの方向性らしい。
個人的にBEPはミーハーな聴き方をしていて、アルバム『Elefunk』と『Monkey Bussiness』だけよく知っているのだけど、オーセンティックな方向に舵を切ったBEPも面白そうです。