2020.3.12 更新
ヴェイパーウェイヴという不思議な音楽ジャンルの原型が誕生してから今年で11年になるそうです。
未だに”ヴェイパーウェイヴ”で検索してここにたどり着く人もいるようなので、改めて補足します。この投稿は私がヴェイパーウェイヴというジャンルを認識した2014年当時の、主に音楽にフォーカスした内容で、多少誤解も含んだあくまで素人のまとめです。
このページまでたどり着く人には言うまでもないと思いますが、2020年現在ヴェイパーウェイヴという言葉自体が認知が広がり、ヴェイパーウェイヴ以降の音楽・文化も発展。ヴィジュアル的側面だけにフォーカスした潮流なんかも散見され、ヴェイパーウェイヴという言葉が示す範囲自体が広がっていると思います。
一般的にニッチな文化であることに変わりはないですが、参考資料がほとんどない状況からは脱し、ネットで簡単に情報が手に入るくらいにはなってきました。(今思えば注目してた人はいたと思うけど2014年当時の私は「日本で4人ぐらいしか聴いてないんじゃね」と思ってました。それくらい日本語の資料がほとんど見当たらなかった。)
今は当時とは比べものにならないほどネット上の情報も豊富で、正確かつ詳細な情報も検索上位にヒットします。昨年発売されたヴェイパーウェイヴディスクガイド『新蒸気波要点ガイド』(私は関わってませんが、日本初のヴェイパーウェイヴ関連書籍です。とても参考になりました。)をご参照ください。
以下ヴェイパーウェイヴを知った時の衝撃と興味だけを原動力にかき集めた、2014年時点での知見です。加筆修正はしてません。当時の感じそのままで。
*****************************************************************************************
今から大体3年くらい前に降って湧いたように現れた謎ばかりの音楽ジャンル「Vaporwave」。
今回はこのVaporwaveについてああでもないこうでもない話を少し。個人的に今更ピークが来ているジャンルです。意識して探したり聴いたりしているのもここ数ヶ月なもので、とりわけ詳しいわけではないです。素人なりに調べながら書いてみます。あしからず。
さて、興味があってもその正体がイマイチつかめないこのジャンル。
まず特徴・傾向をいくつか挙げます。
てな感じで、作品に寄りけりではあるものの特徴だけでもちょっと異質ですね。この特徴をもとにVaporwaveの色々を紐解いていこうと思います。まずは百聞は一見にしかずってことで、誰が作ったかもわからないVaporwaveらしいMV的な映像です。参考資料としてどうぞ。
VHS LOGOS /// FEELING
そして曲は、「特徴③ 音楽ジャンルでいうとディスコ、フュージョン、アンビエント、チルウェイブとかそのあたり」のクロスオーバー。元ネタになる曲も80年代後半~90年代前半頃のポップス(インストから歌有りまで様々)から、スーパーの一角で流れていそうな愉快な雰囲気を演出する系のインスト曲、深夜の天気予報で流れてそうなBGM的なインスト曲とか、そもそも曲としてカウントするかも怪しいような曲まで使われてたりします。
サンプリングの手法がまた独特。原曲からすると極端に低速(スクリュードという手法らしい)で、ボーカルごと伸ばすからモザイクかけたような不気味なボーカルになってたり、曲を音飛びレベルで刻んでループさせたり、よく分らないタイミングで変拍子になったり。何の盛り上がりも見せず同じフレーズをただ繰り返した挙句唐突にブツっと終わったりとか…コラージュが過ぎる作品も多々。曲によりけりではあれど気味の悪ささえ感じるカオスっぷりです。
ヴィジュアルも同じ調子で、80年代当時のザラついた画質で特に曲とは関係ない映像を適当につなぎ合わせてチープなエフェクトかけたものもあれば、1つの映像をただ淡々とループさせるだけなんてのもあったりして、いろんな形があれどやはりコレも違和感が残る仕上がり。
しかしこの気味の悪さや違和感こそVaporwaveらしさだったりもします。
そしてなぜかVaporwaveは日本と親和性の高いジャンルらしく、曲名、プロデューサー名、ジャケット等々、随所に日本文化を取り入れた作品が多数存在します。これが「特徴④ なぜか蔓延する日本の言葉、映像、音楽」です。例えば名前なら、
情報デスクVURTUAL
スーパーセックス永遠にSUPERSEX420
t e l e p a t h テレパシー能力者 and 猫 シ Corp.
░▒▓新しいデラックスライフ▓▒░
こんな調子です。こういう奇をてらったネタみたいな名前も多く存在します。真面目にやってるんでしょうか。若手のインディーズバンドとかにもありそうな名前。ちなみににこれ全部外人らしいです。日本語を使用したアーティスト名ばかりですが外人です。曲も聴けます(bandcampは全体的に音がデカいので注意)↓
日本語が分からない外人が適当に拾ってきた日本語を組み合わせたエキサイト翻訳感あふれる組み合わせの単語の寄せ集め。この胡散臭さ。時々ハングルが混じってたりもします。こんな調子で意味がなさそうな日本語と英語を組み合わせた曲名も散見されます。これが「特徴⑤ 曲、映像から曲名やプロデューサー名などほとんど全てに意味を持たない」。曲や映像から入ってくる情報が多いから色んな意味が隠されている風に見えなくもないですが、そこに特に深い意味はない事が多い模様。
一般的に聴く機会が多いであろうメジャーな曲というのは何かしらのメッセージを含んでいる事が多いと思いますが、Vaporwaveと言われるジャンルには基本的に歌詞や曲自体から受け取れるメッセージはないです。そもそも原曲を好き勝手にコラージュしまくってる時点で歌詞のメッセージ性、伝えたい事云々とかいう次元の話じゃないんですけど。
しかし個人的見解としては、Vaporwaveは80年代後半~90年代前半という時代を感じて懐かしむところにひとつ意味があるような気もしてます。実際Vaporwaveっぽい映像や曲を見たり聴いたりすると、80年代後半~90年代前半のイメージビデオを見ているような感覚になりますし。あの頃を体現してるというか、あの頃の記憶を思い出そうとする時に頭の奥底で微かに流れていそうなぼんやりとした音楽と映像を具現化したみたいな。作り手がそれを意図しているかはさておき、私はそんな楽しみ方をしてます。
次は変名とかいうこれまた独特の文化について。
多数プロデューサーがいる中で変名(名前は違うけど中の人は同じ)で活動してるプロデューサーもこのジャンルには多数存在します。例えば「Internet Club」と「░▒▓新しいデラックスライフ▓▒░」は同一人物による変名だとか。変名にする理由は人それぞれかと思ういますが、この実在するようでしないようなジャンルの性質上、リスナーを煙に巻くというか匿名性を意識するが故、あえてプロデューサーとしてのブランド力を持たないように撹乱してるのかな~とも思います。プロデューサーによってはその名前ごとに作風が違ったりするので、その人なりの住み分けなのかも。
そしてこれだけ無数のプロデューサーがネット上で曲を発表していながら、「特徴⑥ 表だって活動している人がほぼいない」ところもこのジャンルの特徴。ネット発祥のジャンルであることが理由のひとつでしょう。
個人でツイッターやタンブラーのページなんかを持っているプロデューサーもいますが、それもあまり商売っ気のある宣伝ポストがほぼ見受けられないのもこのジャンルらしい。”Vaporwaveで食って行こう”という人より”Vaporwaveで遊ぼう”みたいなスタンスでやってる人の方が多い気がします。そんな人が多いから表だって活動していく理由がないんじゃないかと。
そもそも変名が多いから、誰かの変名なのか否かも判別がつかない作品が山ほど存在してて、結局正体が誰なのか分らない作品も沢山あるわけです。極端な話プロデューサーの母数自体はものすごく少数で、Vaporwaveというジャンルの仕掛け人自体が両手で収まる程度の人数しかいないんじゃないかっていう。答えは一生出なそう
はい。そんなかんじで長いこと書きましたが、
いずれにせよネット上だけで局所的に盛り上がっていたニッチなムーブメントですね。これが、実在するかしないかイマイチ実態がつかめない蒸気(Vapor)のような音楽ジャンル、Vaporwaveといったところでしょうか…。モヤっとしたジャンルです。
個人的にオススメしたい作品もいくつかあるんですが話が大分長くなりそうなので、
興味出てきた方は最初に挙げたようなYoutubeに上がってるMVっぽい映像(日本の映像とかガンガン使われまくってるけど許可とか取ってないんだろうな)を漁ってみるとたぶん面白いです。映像混みでおもしろいジャンルだと思うので、個人的にはまずYoutubeで漁って見るのがいいかと。
音源だけならbandcampやSoundcloudのVaporwaveタグを漁ってみてください(ワンクリックで飛べます)。各ページ全曲フルで聴ける上、中にはフリーで落とせる音源もたくさんあるのでこちらも是非。
Vaporwaveに触れてみて、違和感や気味の悪さを感じつつもクセになるかも…と思ったら、もう少し調べてみてください。じわじわと面白くなってくると思います。Vaporwaveは意味が分からなくていいんです。むしろ意味が分からないのが良いんです。Vaporwaveに意味を問う方が野暮なのかもしれません。
さて、ここから余談。
今一番Vaporwave的なアプローチが盛んなアーティストがいます。それがEspecia。厳密にいうとVaporwaveのアーティストではなくて80'sディスコやAORをコンセプトとしたガールズグループなわけですが、「80年代後半くらいのTVの深夜4時前位に放送される天気予報っぽい」を狙って作っているMVです。今日本で一番目にしやすいVaporwaveはEspeciaかも。
いろいろ書いてきましたが、ようは何が言いたいかというとVaporwaveめっちゃおもいろいってことです。一度調べ始めると毎回何か発見があります。
2014年現在は既にブームとしては下降線をたどっているようですが、そもそもほとんど明るみに出てないジャンルなので一部でカルト的な人気は保ちつつ、密かにしぶとく生き永らえるジャンルになっていくのかな~と思ってます。
Vaporwaveを調べるうちに近いジャンルで”Future Funk”や”Sea Punk”っていうこれまたニッチなジャンルがある事を知ったので、その辺りも含めてVaporwave界隈の動きはチェックして行きたいところです。
今は当時とは比べものにならないほどネット上の情報も豊富で、正確かつ詳細な情報も検索上位にヒットします。昨年発売されたヴェイパーウェイヴディスクガイド『新蒸気波要点ガイド』(私は関わってませんが、日本初のヴェイパーウェイヴ関連書籍です。とても参考になりました。)をご参照ください。
以下ヴェイパーウェイヴを知った時の衝撃と興味だけを原動力にかき集めた、2014年時点での知見です。加筆修正はしてません。当時の感じそのままで。
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今から大体3年くらい前に降って湧いたように現れた謎ばかりの音楽ジャンル「Vaporwave」。
今回はこのVaporwaveについてああでもないこうでもない話を少し。個人的に今更ピークが来ているジャンルです。意識して探したり聴いたりしているのもここ数ヶ月なもので、とりわけ詳しいわけではないです。素人なりに調べながら書いてみます。あしからず。
さて、興味があってもその正体がイマイチつかめないこのジャンル。
まず特徴・傾向をいくつか挙げます。
- 80年代後半くらいの曲をサンプリングして再構築した曲
- 80年代後半くらいの画質の粗い映像を適当につなぎ合わせたMV(っぽい映像)
- 音楽ジャンルでいうとディスコ、フュージョン、アンビエント、チルウェイブとかそのあたり
- なぜか蔓延する日本の言葉、映像、音楽
- 曲、映像から曲名やプロデューサー名など使われる言葉は支離滅裂で意味を持たない
- 表立って活動している人がほぼいない
てな感じで、作品に寄りけりではあるものの特徴だけでもちょっと異質ですね。この特徴をもとにVaporwaveの色々を紐解いていこうと思います。まずは百聞は一見にしかずってことで、誰が作ったかもわからないVaporwaveらしいMV的な映像です。参考資料としてどうぞ。
MACINTOSH PLUS - 花の専門店
nobody here
PARADISE SPA - architecture in tokyo
★ Assorted Vaporwave Mix #2 | 2+ Hours ★
VHS LOGOS /// FEELING
どうですか?
音質・画質の粗さ、CGのチープさやカクカクした3Dポリゴンとか…80年代後半~90年代前半頃の曲、映像のサンプリングです。
これが「特徴① 80年代後半くらいの曲をサンプリングして再構築した曲」と「特徴② 80年代後半くらいの画質の粗い映像を適当につなぎ合わせたMV(っぽい映像)」です。多少時代は前後するものの、曲も映像も元ネタは80年代後半~90年代前半から引っ張って来てることが多く、この時代感は一貫しています。
音質・画質の粗さ、CGのチープさやカクカクした3Dポリゴンとか…80年代後半~90年代前半頃の曲、映像のサンプリングです。
これが「特徴① 80年代後半くらいの曲をサンプリングして再構築した曲」と「特徴② 80年代後半くらいの画質の粗い映像を適当につなぎ合わせたMV(っぽい映像)」です。多少時代は前後するものの、曲も映像も元ネタは80年代後半~90年代前半から引っ張って来てることが多く、この時代感は一貫しています。
そして曲は、「特徴③ 音楽ジャンルでいうとディスコ、フュージョン、アンビエント、チルウェイブとかそのあたり」のクロスオーバー。元ネタになる曲も80年代後半~90年代前半頃のポップス(インストから歌有りまで様々)から、スーパーの一角で流れていそうな愉快な雰囲気を演出する系のインスト曲、深夜の天気予報で流れてそうなBGM的なインスト曲とか、そもそも曲としてカウントするかも怪しいような曲まで使われてたりします。
サンプリングの手法がまた独特。原曲からすると極端に低速(スクリュードという手法らしい)で、ボーカルごと伸ばすからモザイクかけたような不気味なボーカルになってたり、曲を音飛びレベルで刻んでループさせたり、よく分らないタイミングで変拍子になったり。何の盛り上がりも見せず同じフレーズをただ繰り返した挙句唐突にブツっと終わったりとか…コラージュが過ぎる作品も多々。曲によりけりではあれど気味の悪ささえ感じるカオスっぷりです。
ヴィジュアルも同じ調子で、80年代当時のザラついた画質で特に曲とは関係ない映像を適当につなぎ合わせてチープなエフェクトかけたものもあれば、1つの映像をただ淡々とループさせるだけなんてのもあったりして、いろんな形があれどやはりコレも違和感が残る仕上がり。
しかしこの気味の悪さや違和感こそVaporwaveらしさだったりもします。
そしてなぜかVaporwaveは日本と親和性の高いジャンルらしく、曲名、プロデューサー名、ジャケット等々、随所に日本文化を取り入れた作品が多数存在します。これが「特徴④ なぜか蔓延する日本の言葉、映像、音楽」です。例えば名前なら、
情報デスクVURTUAL
スーパーセックス永遠にSUPERSEX420
t e l e p a t h テレパシー能力者 and 猫 シ Corp.
░▒▓新しいデラックスライフ▓▒░
こんな調子です。こういう奇をてらったネタみたいな名前も多く存在します。真面目にやってるんでしょうか。若手のインディーズバンドとかにもありそうな名前。ちなみににこれ全部外人らしいです。日本語を使用したアーティスト名ばかりですが外人です。曲も聴けます(bandcampは全体的に音がデカいので注意)↓
日本語が分からない外人が適当に拾ってきた日本語を組み合わせたエキサイト翻訳感あふれる組み合わせの単語の寄せ集め。この胡散臭さ。時々ハングルが混じってたりもします。こんな調子で意味がなさそうな日本語と英語を組み合わせた曲名も散見されます。これが「特徴⑤ 曲、映像から曲名やプロデューサー名などほとんど全てに意味を持たない」。曲や映像から入ってくる情報が多いから色んな意味が隠されている風に見えなくもないですが、そこに特に深い意味はない事が多い模様。
一般的に聴く機会が多いであろうメジャーな曲というのは何かしらのメッセージを含んでいる事が多いと思いますが、Vaporwaveと言われるジャンルには基本的に歌詞や曲自体から受け取れるメッセージはないです。そもそも原曲を好き勝手にコラージュしまくってる時点で歌詞のメッセージ性、伝えたい事云々とかいう次元の話じゃないんですけど。
しかし個人的見解としては、Vaporwaveは80年代後半~90年代前半という時代を感じて懐かしむところにひとつ意味があるような気もしてます。実際Vaporwaveっぽい映像や曲を見たり聴いたりすると、80年代後半~90年代前半のイメージビデオを見ているような感覚になりますし。あの頃を体現してるというか、あの頃の記憶を思い出そうとする時に頭の奥底で微かに流れていそうなぼんやりとした音楽と映像を具現化したみたいな。作り手がそれを意図しているかはさておき、私はそんな楽しみ方をしてます。
次は変名とかいうこれまた独特の文化について。
多数プロデューサーがいる中で変名(名前は違うけど中の人は同じ)で活動してるプロデューサーもこのジャンルには多数存在します。例えば「Internet Club」と「░▒▓新しいデラックスライフ▓▒░」は同一人物による変名だとか。変名にする理由は人それぞれかと思ういますが、この実在するようでしないようなジャンルの性質上、リスナーを煙に巻くというか匿名性を意識するが故、あえてプロデューサーとしてのブランド力を持たないように撹乱してるのかな~とも思います。プロデューサーによってはその名前ごとに作風が違ったりするので、その人なりの住み分けなのかも。
そしてこれだけ無数のプロデューサーがネット上で曲を発表していながら、「特徴⑥ 表だって活動している人がほぼいない」ところもこのジャンルの特徴。ネット発祥のジャンルであることが理由のひとつでしょう。
個人でツイッターやタンブラーのページなんかを持っているプロデューサーもいますが、それもあまり商売っ気のある宣伝ポストがほぼ見受けられないのもこのジャンルらしい。”Vaporwaveで食って行こう”という人より”Vaporwaveで遊ぼう”みたいなスタンスでやってる人の方が多い気がします。そんな人が多いから表だって活動していく理由がないんじゃないかと。
そもそも変名が多いから、誰かの変名なのか否かも判別がつかない作品が山ほど存在してて、結局正体が誰なのか分らない作品も沢山あるわけです。極端な話プロデューサーの母数自体はものすごく少数で、Vaporwaveというジャンルの仕掛け人自体が両手で収まる程度の人数しかいないんじゃないかっていう。答えは一生出なそう
はい。そんなかんじで長いこと書きましたが、
いずれにせよネット上だけで局所的に盛り上がっていたニッチなムーブメントですね。これが、実在するかしないかイマイチ実態がつかめない蒸気(Vapor)のような音楽ジャンル、Vaporwaveといったところでしょうか…。モヤっとしたジャンルです。
個人的にオススメしたい作品もいくつかあるんですが話が大分長くなりそうなので、
興味出てきた方は最初に挙げたようなYoutubeに上がってるMVっぽい映像(日本の映像とかガンガン使われまくってるけど許可とか取ってないんだろうな)を漁ってみるとたぶん面白いです。映像混みでおもしろいジャンルだと思うので、個人的にはまずYoutubeで漁って見るのがいいかと。
音源だけならbandcampやSoundcloudのVaporwaveタグを漁ってみてください(ワンクリックで飛べます)。各ページ全曲フルで聴ける上、中にはフリーで落とせる音源もたくさんあるのでこちらも是非。
Vaporwaveに触れてみて、違和感や気味の悪さを感じつつもクセになるかも…と思ったら、もう少し調べてみてください。じわじわと面白くなってくると思います。Vaporwaveは意味が分からなくていいんです。むしろ意味が分からないのが良いんです。Vaporwaveに意味を問う方が野暮なのかもしれません。
さて、ここから余談。
今一番Vaporwave的なアプローチが盛んなアーティストがいます。それがEspecia。厳密にいうとVaporwaveのアーティストではなくて80'sディスコやAORをコンセプトとしたガールズグループなわけですが、「80年代後半くらいのTVの深夜4時前位に放送される天気予報っぽい」を狙って作っているMVです。今日本で一番目にしやすいVaporwaveはEspeciaかも。
Especia / くるかな
いろいろ書いてきましたが、ようは何が言いたいかというとVaporwaveめっちゃおもいろいってことです。一度調べ始めると毎回何か発見があります。
2014年現在は既にブームとしては下降線をたどっているようですが、そもそもほとんど明るみに出てないジャンルなので一部でカルト的な人気は保ちつつ、密かにしぶとく生き永らえるジャンルになっていくのかな~と思ってます。
Vaporwaveを調べるうちに近いジャンルで”Future Funk”や”Sea Punk”っていうこれまたニッチなジャンルがある事を知ったので、その辺りも含めてVaporwave界隈の動きはチェックして行きたいところです。
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