2016年2月17日水曜日

Skylar Spence / Prom King


アメリカ、ニューヨークを拠点に活動している若干22歳の若手プロデューサー、Skylar Spenceこと本名Ryan DeRobertis。

2012年頃からネットを中心にSAINT PEPSI名義で活動を開始。Vaporwave/Future funk周辺のジャンルでは名の知れた存在でした。そんな彼がインディーレーベルCarpark Recordsと契約した上、アルバムまで出してしまいました!このジャンルとしては超快挙です。Vaporwave界隈をゆるく追いかけている身として見逃せない!てことで慣れないCDレビュー的な感想的なの書いてみます。

まずVaporwaveやFuture funkというジャンルから書いていく必要があるような気もするんですが、このブログで以前にも書いてるのでよろしければそちらをご参照くださいませ。(Future funkタグさかのぼってね)




ということで、Skylar Spenceのデビューアルバム『Prom King』。ひとことでまとめると最高の昼ドライブミュージック!ディスコでブギー!まぶしい!車に置いておきたい。



改名前のSAINT PEPSI時代の作品との比較で考えてみる。(過去ネットレーベルから発表された作品はコチラ)Vaporwave/Future funkという少々特殊な二次創作的側面の強いジャンル出身の人間が、クリアな権利関係を求められるCDを発売するにあたりどんな変化が見せるか。アルバム発売前から気になるところだったものの、SAINT PEPSI時代からそのポップセンスに定評のあるプロデューサーだったわけで、オリジナルであろうとなかろうと心躍るサウンドは健在でした。

ひとつ確実に変わったことと言えば、本人ががっちり歌っているところ。SAINT PEPSI時代は他のアーティストの曲に手を加えた曲、もしくはオリジナルのインストだったのでコレは大きな違い。あと本名ではないにしろ本人が表舞台に顔出して活動してるところ。

そして曲の変化もありました。実験的な展開やローファイサウンドはなし。全体としてFuture funk/Vaporwave特有の気だるさが抜けてその分ポップに軽快に、でも程よく重低音効かせて踊れる音。個性は残しつつクリーンにまとめたパッケージ仕様といった印象のアルバムです。





Fiona Coyne」や「Can't You See」のようなFuture funkらしい軽快な曲はまあ今までの活動でも想像がつくとして、「Affairs」「Fall Harder」のようなディスコ×ふわふわチルウェイヴみたいなサウンドは彼の作品としては新境地かも。ちょっと切ない感じのメロディライン。



Skylar Spence - "Fiona Coyne"


Skylar Spence - "Can't You See" (official video)


Skylar Spence - "Fall Harder"


Skylar Spence - "Affairs" (official music video)



最初二曲のギークな主人公の冴えない日常にも一筋の光が…みたいなMV、ベタだけど結構嫌いじゃないです。ちなみに「Affairs」のMVはCarparkから上がってるから確実にオフィシャルなんですが、80年代と思われるの映像をコラージュしたMVで、無許可でYoutubeに上がってるVaporwaveっぽい映像とやってること一緒なんですけど…いろいろ大丈夫なんですしょうか。

しかしこのアルバム『Prom King』、はっきり言って日本では全然話題になってない!残念ながら。海外のことは良く分かりませんが…。Pitchforkでも結構いい点数とってたりするし国内外でもうちょっと話題になってもいいと思うんですけど。個人的には去年出た洋楽アルバム10選の中に入る出来です。このアルバムはもちろん、代表作「Hit Vibes」をはじめ過去ネットレーベルで発表した作品も同じくかっこいいです。




ここからは余談ですが、このSkylar Spence、調べれば調べるほどtofubeatsっぽい。米産tofubeats。年齢はもちろん、tofubeatsの「ディスコの神様」に対して「Prom King」(Prom=Promenade、つまり舞踏会)とか。ネット経由の音楽発信からのCDリリース、曲作りとリリースペースの早さ、情報過多なネット社会を上手に泳いでる感じとか。本人達から醸し出される雰囲気まで似てる気さえしてくる。
そんな共通点の多い二人ですが、実はtofubeats2枚目のアルバム「POSITIVE」収録の「Without U」で既に共演済み。個人的に曲はそんなにピンと来なかったものの共演してるだけでもなんだか嬉しい。おトーフのアルバムの客演が発表になった時はそれはそれは驚いたこと…!さらにSkylar Spenceのアルバム国内盤には「Can't You See」のtofubeasts Mixが収録されてたりしてちゃっかりマブダチっぷりを見せつけてくれました。

調べればもっと共通点も見つかるんじゃないかと思って調べていた矢先にこんな対談を発見。パーソナルな部分やバックグラウンドに触れられるインタビューです。元々はSkylar Spenceがtofubeatsのファンだったところからはじまってるみたいです。実際会ったことはまだない模様。

tofubeats×スカイラー、お互いに訊きたいことって? - Qetic





そんなSkylar Spenceの近況。アメリカとカナダでアルバムツアーをやってるみたいです。映像上がってました。バンド引き連れてギターかき鳴らしたり鍵盤引いたり歌ったり忙しそう。生バンド入れてこのサウンド気持ち良いんでしょうね!せっかくCarparkに在籍してるし国内盤はHosstessから出してるんで Hostess Club Weekenderあたりで日本に来てもおかしくないんじゃないかと地味に期待してるんですけど。どうですかね。


Skylar Spence - Live at The Echo 10/22/2015



ということで広いようで狭いインターネットの世界から飛び出したFuture funkの申し子Skylar Spenceのデビューアルバム『Prom King』のあれやこれやでした。ネットレーベルから発表した過去作無料で落とせるんでその辺も漁ってみてください。

私としてはまずはライブで見てみたい!来日してくれ!あとは話が早いですが2枚目3枚目と続いていけばいいな…と。


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